はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

ペットもコロナ?猫に頭痛薬は絶対にあげないで!

ついに出てしまった… 昨日Yahooニュースで見て、膝から崩れ落ちる思いでした。

ついに日本でも、ペットがPCRでコロナ陽性に。

 

何度も お伝えしているように、PCR陽性=病気 というわけではありません。

ましてや、今のところ ペットがコロナウイルスを他の人にうつすかどうか?も、わかっていないのが現状。

とはいえ、コロナの有無に関わらず、どうぶつにキスしたり 食べ物を口移しで与えたりといった濃厚接触は避けた方が良いですし、

リードを着けての散歩のような 人の監督下以外でどうぶつを屋外に出すことも 望ましくはありません。

 

そんな コロナ。

まだまだ、いろんな情報が錯綜しています。

ぬるま湯を飲むといいなどの 毒にも薬にもならないようなことから、 洗剤や消毒液を飲むといいとかいった 明らかに体に害を与えるようなことまで、玉石混合ですね。

そういった情報に触れすぎていると、小さなことも気になってしまいます。

うちの子、なんだか、元気がないようだわ。

なんとなく、いつもより匂いをしつこく嗅いでいる気がする。

もしかして、嗅覚異常が出ているのかもしれない。

ああ、そういえば、こないだ公園で、近くに咳き込んでいる人がいたっけ。

あのとき、私はマスクをしていたけど、この子はマスクなんてできないし… どうも心配…

だけど、出かけるのもなんだか嫌だわ。

家にある常備薬でなんとかならないかしら?

 

そんな疑問をお持ちの方でしょうか。

いろんな検索ワードで 当院のホームページや、当ブログにアクセスいただいているようです。

そんな中、見逃せない単語の並びがありました。

「猫 コロナ 症状 頭痛」 「猫 頭痛薬」

どうやら、ヒトのコロナの症状で、頭痛が出ることがあるようで、猫さんにも同じ症状があるのでは?という人もいるようなんです。

それで、頭が痛いんじゃかわいそうだから、頭痛薬を…という考えなのですね。

 

結論から申し上げます。

猫に頭痛薬は 禁忌。

絶対にあげてはいけません。

死んでしまいます。

 

このトピックは、以前の当院ブログでも 取り上げたことがあります。

新型肺炎、絶対にやってはいけないこと - はい、栗本動物病院です。

寒くなりました。北海道で19年ぶりマイナス35度、という報道もありましたね。 マイナス35度といえば、外でちょっと深く呼吸するだけでむせるくらいの温度。気道を通っても、空気が十分あたたまるまえに、気管支や肺にたどり着いてしまうからでしょうか。呼吸で身体が芯から冷えますから、出来るだけ息をひそめるように、浅く呼吸を繰り返していた記憶があります。そんな夜、散歩に連れ出した犬たちの鼻の頭は、呼気が凍ったり溶けたりを繰り返し、雪明かりにキラキラと反射して…いや、寒いですね。綺麗は綺麗ですけど、でも、とにかく寒いですね。 そんな寒い中、新型肺炎がどんどんと広まっていきます。たくさんの方が亡くなったり、入…

 

ここでもサラリとお伝えしていますが、市販の頭痛薬は 猫さんにとっては 毒なんですね。

 

詳しく見ていきましょう。

頭痛薬の成分は、猫さんの体の作り上、分解ができません。

従って、一度体に入ってしまうと、外に出すことができないのですね。

 

すると、成分はどんどん体に蓄積していきます。

市販の頭痛薬が蓄積すると、どうなるか。

成分が肝臓や腎臓、胃などの臓器に負担をかけ、壊していきます。

そして 最終的には、多臓器不全を起こして 死んでしまうのですね。

 

猫さんに、頭痛薬は 絶対に飲ませてはいけません。

コロナが心配なら、頭痛薬を飲ませたりするのではなく、まずは 予防に努めましょう。

そのためには、家から出さないことです。

 

家から出たがる子は、避妊・去勢の手術をすると、衝動か落ち着くことも多いもの。

自粛期間中に飼い始めた子など、そろそろご予約が入るようになってきました。

秋になり、シーズンが来ると、なんとかして外へ出ようと 家じゅう暴れまわって 傷だらけにされることも多いです。

来る前に 手術を受けましょう。

 

あなたのご来院、お待ちしています。