10月になると、朝晩だけでなく日中も過ごしやすくなり、夏のように何度も水を飲む姿を見かけることが 少なくなってきますね。
「暑くないから、そんなに飲まなくても大丈夫かな」と思うこともありますが、秋から冬にかけても水分補給は大切です。
気温が下がると、わんちゃんもねこさんも 暑い時期ほど水を欲しがらなくなることがありますね。
特にねこさんは、もともと積極的に水を飲まない子も多いため、季節が変わることで飲水量がさらに減ってしまうことがありますよ。
水分摂取量が少なくなると、尿が濃くなりやすくなります。
そうなると、特にねこさんでは、尿路結石や膀胱炎など、尿に関するトラブルが気になる季節にもなってきますよ。
「何回もトイレに行っている」
「トイレに入るのに尿がほとんど出ていない」
「排尿するときに鳴く」
「血尿が出た」
こうした変化がある場合は、早めの受診をおすすめします。
特に男の子のねこさんでは、尿道が詰まって尿が出なくなることがあり、緊急の対応が必要になる場合があります。
秋になったら、飲水量だけでなくトイレの様子も一緒に確認してあげてくださいね。
さて、こういうトラブルで受診すると、たいてい言われるのが「お水をたくさん飲んでもらってください」です。
でもどうすればいいわけ?
人間なら説明して、わかってもらうことができるけど、さすがに同じようにはいきませんからね。
そんなみなさんに、当院がお伝えしている水を飲んでもらう工夫としては、まず水の置き場所を見直してみる方法があります。
一か所だけではなく、どうぶつたちがよく過ごす場所に複数用意すると、通りかかったときに飲む機会が増えますよ。
器の素材や形に好みがある子もいます。
広い器を好む子、水がたっぷり入っている方が飲みやすい子、流れる水を好む子など、それぞれ違います。
水を交換する回数を増やしただけで、よく飲むようになることもありますよ。
また、ウェットタイプのごはんを取り入れたり、いつものごはんに水分を加えたりすることで、ごはんから水分を取る方法もあります。
ただし、療法食を食べている子や持病のある子では、ごはんの変更が治療に影響する場合がありますので、変更する前にご相談くださいね。
そして、「水を飲まなくなった」だけではなく、「以前よりたくさん飲むようになった」という変化にも 注意が必要です。
涼しくなったのに、水を飲む量が増えている。
水の器が すぐ空になる。
トイレの尿量も増えている。
このような変化が続く場合には、腎臓の病気や糖尿病、ホルモンに関係する病気などが隠れていることがありますから。
飲水量は、少なすぎても多すぎても、体調を知る手がかりになります。
「何ミリリットル飲んだか」を毎日正確に測る必要はありませんが、いつもより水の減り方が早い、最近あまり水を飲んでいるところを見ない、といった普段との違いを覚えておくだけでも役立ちます。
これから暖房を使う季節になると、室内の乾燥も気になってきます。
秋から冬にかけては、「暑くないから水分は大丈夫」と思わず、水の器やトイレの様子を時々確認してみてください。
食欲や元気はあるけれど飲水量が変わった、尿の回数や量が変わった、トイレの様子が気になるなど、いつもと違うことがあればご相談くださいね。
みなさんのご来院、お待ちしています。