はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

あの日から1ヶ月


能登半島のあの地震から、早くも1ヵ月が経ちました。

1号の先輩や友人にも、福井県や石川県などに住んでいる人も多く、幸い無事は確認できているものの、引き続き心配な日々が続きます。
命を繋ぐことができたのに、災害関連死で亡くなってしまった方、1ヶ月という時間が経ってやっと土砂や瓦礫の中から掘り出された方など、悲しいニュースを耳にすることも続いています。

 

その一方で、災害対策の前進を実感する機会もありました。
中でも、大きいと感じたのが、どうぶつと一緒に避難ができる避難所ができてきたことです。


東日本大震災熊本地震の時も、動物と一緒に避難所にいることができず、車の中に避難をしてエコノミークラス症候群を発症し、重症になったり亡くなってしまう方がいらっしゃいました。
今回の能登半島地震でも、最初の頃は動物と一緒に避難できる避難所はなかったようですが、少しずつ状況が落ち着いてくるにつれて、動物と一緒に避難をすることができる…いわゆる 同行避難所も作られてきているようです。
こういった避難所があれば、動物を連れている人たちが安心して動物と一緒に過ごすことができますよね。
実際に、どうぶつと過ごせる避難所ができたから避難をしてきた…と言う方もおられるようです。

 

実は、1号が大学の頃にお世話になった先輩が、熊本地震の時に、獣医師会の役員として、同行避難のできる避難所の設置に尽力をしていました。
その頃はまだ、同行避難という考え方すらも、なかなか受け入れられないことも多かったようですが、あれから7年と少しが経ち、コロナ禍で新しくペットを飼い始めた人も増え、動物と一緒に避難をしたいという人も多くなったということなのでしょうか?
今回の能登半島地震では、1カ所2カ所ではなく、たくさんの同行避難所が作られているようです。

 

先輩は、同行避難所を作った実績はもちろん、その経験を全国の獣医師会に広げたいと言っていました。
そのことが、これからの災害においても、動物がいるから避難ができない、避難したくないという人を減らすことにつながると考えていたのですね。
もしかしたら、今回の能登半島地震の後に作られた同行避難所の中には、この先輩の経験が生かされたものもあったかもしれません。

 

自然災害のことは考えたくない。
そう思ってしまうこともありますが、それでもどうしても起きてしまうのが自然災害です。
過去の経験を活かして、少しでも備えておきたいですね。
クレートトレーニングやローリングストックなど、日常の中で備えておくこと ぜひ 始めてみてください。

 

そうそう、石川県獣医師会は、今回の地震のため、募金口座を開設したそうです。
どうぶつの救護活動と、被災した飼い主さんの飼育支援に使われるそうですよ。
詳しい情報は、こちらから→ [Link](http://www.ishikawa-vma.org/donation/)

 

あなたのご来院、お待ちしています。