はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

ケージ嫌い、集まれー!

10年になるのですね。
なんと早く、そしてなんと遅いんでしょうか。
10年の間に、ほんとうにいろいろなことが起こりました。
生かせたこと。
生かしきれていないこと。
なかったはずの縁。
もう10年、そして、まだ10年です。


そんな感慨に耽りながら 診察室に立っていると、たまにご相談いただくお悩みが、
「うちの子、ケージに入れられないんです…」というものです。


何かあったとき、ペットといっしょに避難する、いわゆる 同行避難。
このとき、ケージに入れられない というのは由々しき事態です。
そもそも入ることすら嫌がってしまうという子から、動物病院を受診するくらいなら頑張れるけれど 長い時間過ごすのは無理、という子。
ケージに入れられない にも、いろんな度合いがありますが、
同行避難をする場合、避難所では どうぶつたちはケージに入れて別室へ…となることが多く、
飼い主さんのそばにいられる場合でも、ケージの中で過ごす時間は かなり長くなることがほとんどだとか。
平時とは違い、被災して避難するのですから、ペットホテルのようなところで のんびり広々くつろぐとか、自由に歩きまわって探検するというわけには いきませんものね。


さて、そうなると、ケージの中で 快適に過ごせるかどうか?で、避難生活の快不快が決まりそうです。
過ごせなければ ちょっとしんどいですよね。
避難所に入るのは無理かな…車の中で過ごすことになるかな…
そんなことが頭をよぎります。


どんなときでも、迷わず 同行避難できるようになるために。
ふだんから、ケージに慣れておきましょう。
たとえば、好きなオヤツをケージに入れて食べさせる。
たとえば、お気に入りのオモチャをケージに入れて取ってこさせる。
そんな小さなことでもいいのです。
病院へ行くときだけ とか、叱られたときだけ ケージに入れてしまうと、どうしても嫌いになってしまいます。
楽しいこと、いいことと ケージを結びつけるように、工夫をしてみてください。
もし、すでにお使いのケージが嫌いになっているのなら、材質や形の違う 備えるためのケージを 新しく用意されても いいかもしれませんよ。


ケージに慣れていれば、ただでさえ ストレスフルな避難生活が、少しでも快適になりますから。
ぜひ、この記事をご覧になった 今日この瞬間から 初めてみてください。
あなたのご来院、お待ちしております。