はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

選挙の日は、投票行って献血するんだ

#選挙 #投票 #献血 #成分献血


とんでもないことが起きました。
そして、救命のため、チームを率いて尽力された先生の あのお顔…
担当された福島先生は、医師でない1号ですら お名前を存じ上げているほどの 名医中の名医です。
その神の手で、彼岸へと渡りかける人の手を掴んで離さず、現代医学の粋を結集した壮絶な救命処置を何時間も続けられたチームのおかげで、
最期にご家族に会えたこと、不幸中の幸いというには あまりに辛いことではありますが、さすが奈良医大と感じました。


今回の救命処置の際に、使われた輸血の量が話題になっているそうです。
100単位、という、あまり馴染みのない量でしたので、質問をした記者さんも戸惑っておられましたね。
個人的には、専門用語を使われる医師の方の説明を、専門用語のわからない一般の方が正しく理解できるように、
素人の方ではなく、単位とml、そして心肺停止と死亡の違いを正しく理解しているプロの記者さんが質問された方が良かったんじゃないかなと感じました。


さておき。


輸血するために使われた血液は、薬のように科学的に合成することがまだできません。
ですから、わたしたち 健康な人間による献血という、完全なボランティアによってのみ成り立つのが輸血という治療法なのですが、
血液は生きた細胞が入っており、細胞の寿命=使用期限がありますから、期限がくればもう使えなくなります。
せっかくたくさん献血しても、一度に期限切れになってしまうので、みんなで一斉に献血に行くよりも、日にちをずらした方が実はいいんです。
地震などの災害や、今回のような事件の後、献血に行く方も多いと思うのですが、ぜひ 少し経ってからも献血に行きましょう!


そして、その時、ぜひ 成分献血も考えてほしいのです。
全血といって、体重50kg以上の人しかできないタイプの献血ももちろん大事なのですが、実は 成分献血の方が期限が短いので、協力する人がたくさん必要なんですね。
成分献血は、全血よりも時間がかかるのと、輸血といえば赤血球のイメージからか、全血献血よりも不足しがち。
実際に、奈良の赤十字血液センターの発表でも、全血はO型以外不足していないものの、成分は不足しているようです。
成分なら、全血400は体重が足りないから…と思っているみなさんでも、大丈夫。
時間の取れる時に、ぜひ行ってみてください。


実は、どうぶつたちも、輸血をすることがあります。
赤十字血液センターのある人間と違って、どうぶつの場合、供血犬・猫という 献血担当の子が病院で飼われている場合もあれば、
体の大きい種類の子など、献血してくれる子と事前にお約束をしておき、いざ輸血が必要!となった時に、お約束している子に片っ端からご連絡し、ご協力をお願いすることも。
お約束していても、今たまたま都合が悪くて来院が難しい…ということも よくありますから、たくさんの子とお約束している病院さんがほとんどです。
そして、ご連絡をした中から、大丈夫だよ!いけるよ!となった子にご来院いただいて、血液をいただき、輸血…という流れです。


親知らずの抜歯以来、副鼻腔炎が続いて 抗生物質を飲み続けている 1号。
残念ながらまだしばらくは献血はできそうにありません。
(※抗生物質を飲んで3日以内は献血できません)
でも、できるようになったら、その時は。
LINEの公式アカウント「ラブラッド」で予約して、一目散に駆け込むつもりです。
みなさんも、ご一緒しませんか。


あなたのご来院、お待ちしています。