はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

寒い季節の注意点。鍋料理で気をつけるべきペットの食材があるんです


ようやく寒くなってきました。
寒い時期は、やっぱり鍋!ですよね。
でも、どうぶつたちにとっては、注意が必要です。
特に、以下の食材を使うときは、どうぶつたちにとって危険が伴うんですよ。

 

1. ニンニク
ニンニクには、どうぶつたちにとって有害な硫化物が含まれています。
大量に摂取すると貧血を引き起こすことがありますよ。
わんちゃんやねこさんには絶対に与えないようにしましょうね。

 

2. ネギ
ネギにも硫化物が含まれており、特に猫さんにとっては 害が大きいです。
中でも、消化器系に悪影響を及ぼすことがあるのと、液体に出てくる成分なので、鍋の出汁などにも注意が必要です。

 

3. アルコール
アルコールはわんちゃんにも、ねこさんにとっても、非常に危険です。
中毒症状を引き起こし、場合によっては命にかかわることもあるんです。
鍋料理に使われた料理酒はもちろん、誤ってこぼれたお酒には 特に注意が必要で、甘い缶チューハイなど、いい匂いや気になる匂いのするお酒をこぼしてしまったら、すぐに 水に濡らしたふきんなどでよく拭きあげるようにしましょう。

 

4. 玉ねぎ
玉ねぎにも硫化物が含まれており、大量に摂取すると貧血を引き起こすことがあります。
加熱しても成分は変わりませんので、生じゃなくても危険なんですね。
さらに、この 玉ねぎ成分、摂り続けるとどんどんと成分に対する過敏性が増す傾向があるようです。
つまり、最初は数口くらいなら何の症状もなかった子が、徐々に一口でも口にすれば 貧血の症状が出てきてしまうように。
すき焼きや鍋はもちろん、親子丼やカレーなど、色々なお料理に含まれている 玉ねぎ。
知らないうちに、こっそり盗み食いしているかもしれません。
あるいは、皆さんの手についたまま、うっかりどうぶつたちを撫でたりして 体に入ってしまっているかも。
そして、ある日急に、症状の出る閾値を超えてしまったら…?
鍋料理に限らず、玉ねぎを使うときは 十分に注意が必要ですよ。

 

5. 乳製品
多くのわんちゃんやねこさんは乳糖不耐症であり、乳製品をたくさん摂ると、消化器系に不調をきたすことがあります。
シチュー鍋やチーズフォンデュの後はもちろん、どうぶつたちへのおやつにチーズやヨーグルトを与えるときは、量をよく見極めるようにしましょう。
カロリーもかなりありますので、控えめに与えるようにしたほうが良いですね。

 

6. 大きすぎる野菜や餅
これらは、どうぶつたちにとって危険な成分が含まれているというより、喉に詰まる可能性があるのが問題です。
例えばジャガイモ。
大きさによりますが、丸呑みすれば喉に詰まって呼吸ができなくなる可能性があります。
くわえているところ、いじっているところを見かけて、反射的にコラッ!と怒鳴り、びっくりしたどうぶつたちが慌てて飲み込もうとして詰まらせる。
子どもでもよくある事故だそうですが、どうぶつたちにもよくある事故ですから、そもそもこういったリスクのある食べ物は どうぶつのさわれないところで扱うようにしましょうね。


食べ物の管理に気をつけ、万が一 口に入ってしまった場合には、速やかに動物病院を受診するようお願いいたします。
寒さが増すこの季節、みなさんと小さな家族が 安全で楽しく過ごせますように。
みなさんのご来院、お待ちしています。