はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

今年の歯石今年のうちに


12月になり、バタバタしながら過ごしているわけですが。
忙しい日々の合間を縫って、歯医者さんへ行ってきました。
1号がお世話になっているのは、完全予約制の歯医者さんなのですが、やっぱり皆さん 今年の汚れ今年のうちに、なのか、かなり混み合っていましたよ。


1号が今回お願いしたのは、歯のクリーニング…要は歯石取りのケアでした。
実は、どうぶつたちにとっても、歯石取りはとっても重要なケアなんです。
というのも、歯石が放置されると、歯周病や口臭、全身への悪影響を引き起こす可能性があるから。


そもそも、歯石はなぜ問題なのでしょうか。
歯石は、食べかすや唾液中のミネラルと細菌が結びついてできるもので、時間とともに硬くなります。
特に、どうぶつたちは、唾液のpHが私たち人間とは違っているため、人間よりも短い時間で硬くなってしまうんですね。
歯石は、見た目が悪いだけでなく、口臭の原因ともなります。
さらに、歯石があると歯ぐきが炎症を起こしますので、歯周病のリスクが高まります。
歯周病は、進行すると歯を支える骨が溶けてしまい、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。
溶けた骨の場所によっては、口の中に大穴が開いて、鼻と口が直接開通してしまうこともあるんですよ。


このように、恐ろしいのが 歯石。
歯石を防ぐためには、定期的な歯磨きが必要です。
犬や猫に歯磨きを教えるのは、初めは難しいかもしれませんが、できるかどうかで老後が大きく変わります。
徐々に慣れさせる工夫が大切ですよ。
専用の歯みがきグッズやおいしい歯みがき用のペーストを使うと、歯みがきを受け入れやすくなりますし、どうしても難しい子は 歯磨きガムなどの手段でもいいので、とにかく歯のケアを心がけましょう。


そして、歯みがきだけでなく、食事にも気を使いましょう。
尿石のある子や腎臓が悪い子など、獣医師からウェットフードを勧められている子以外は、基本的には ドライフードがおすすめです。
ドライフードなら、噛むことで歯垢を除去する効果がありますから。


また、与えるおやつにも注意が必要です。
歯磨きガムや 噛むおもちゃを取り入れることで、自然な形で歯石を予防できますよ。


歯石ができてしまってからのケアは難しく、歯周病の進行を防ぐためにも早めの対策が必要です。
定期的な歯磨きや食事の工夫、定期健診で歯の健康をサポートしましょう。
そして、歯石がもう気になってるんです…という皆さんは、今年の歯石は今年のうちに!
歯石に関するご質問やご相談がありましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。
みなさんのご来院、お待ちしています。