はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

誤食にご用心

年の瀬も 押し迫ってきました。
と同時に、オミクロンによる 第6波の足音も、確実に聞こえてきていますね。
引き続き、油断せずにまいりましょう。


そんな 年の瀬。
Twitterで、お医者さんたちが口々にいろんな注意喚起をしておられます。
整形外科や脳神経外科のお医者さんは、雪かきでのケガに注意を呼びかけていますし、
循環器や放射線のお医者さんは 血圧の急上昇を啓蒙しています。
そして、同じくらいの熱量で 耳鼻科や救急の先生方が呼びかけているのが、
# 誤食
です。


誤食。
どうぶつたちにとっては、観葉植物などの食べものでないものを食べてしまうことでもありますが、
クリスマスや年末年始で 人間の食べものを盗み食いしたり、
場合によっては 人間からもらったものを食べて 中毒を起こしてしまうことでもあります。


コロナが少し落ち着いて、ワクチンも打ってるし、いい薬も認可されたっていうし。
せっかく切符も取れたんだし、何年かぶりだし、次いつ会えるかわからないし…
いろんな理由で、去年よりは 人の集まりそうな 年の瀬。
楽しいパーティで、つい 人間用の食べものを どうぶつたちにおすそ分け。
訴えるような目で見るから…
欲しそうにしてるから…
そんなふうに 考えてはいませんか。


人間がふつうに食べられても、どうぶつたちにとって ごく少量で中毒を起こしてしまう食べものは、案外多いんです。
年末年始、特に多いのは 玉ねぎとネギ。
これらは、成分にアレルギーのような反応を起こしますから、少量だって油断はできません。
成分に反応、ですから、玉ねぎやネギそのものを食べなくても、玉ねぎの入っていたスープの残りや、ネギを浮かべて煮た煮汁なんかでも 症状が出る可能性は十二分にあるんです。


玉ねぎやネギは、有名ですから、わざわざどうぶつに与える人は少ないでしょう。
でも、たとえば、親子丼のお肉。
玉ねぎサラダのトッピングの生ハム。
ねぎラーメンに入っていたチャーシュー。
そんなものをあげてしまう人は、意外に多いんです。
表面についたぶんを舐めとればあげてもいいでしょ?聞かれたこともありますが、
まずは なぜそこまでして ヒトの食べものをどうぶつに与えなければならないのか、もう一度 よく考えてください。
どうぶつのオヤツを与えるのでは なぜだめなのか。
あげるのなら、どうぶつ用に作られた どうぶつのオヤツをあげたほうがいいと 思いませんか。


どうぶつと食べものを共有することは、大きな喜びになるけれど、
年末年始、何かあっても すぐに病院へ駆け込みにくい状況では、わざわざリスクを冒す必要は ありません。
ヒトの食べものは、ヒトが楽しみましょう。


あなたのご来院、お待ちしています。