はい、栗本動物病院です。

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ひょう疽の話

# ひょう疽 #ピクニック #日向ぼっこ #トゲ
段々と、日差しが冬のものになってきています。
明るくて空気がよく澄んでいるから、光が目に眩しいですね。
朝晩はかなり冷えるものの、日中、特に 日向は十分暖かいので、ピクニック気分で日向ぼっこを満喫している皆様も 多いのではないでしょうか。
1号も、ワンチュールとスタバのコーヒー片手に、おばあちゃんチワワと 近所の公園で日向ぼっこをしている時があります。
家やドッグランとはまた違って、リフレッシュできますよね。


さて、こんなふうに公園に行った後。
気がつけば、足をちょっと痛そうにしている…?
なんて時があったりします。
あるいは、なんかやたらと足を舐めているような…?
なんてことも。
足を見ようとすると、烈火の如く怒るから、きっとどこかが痛いんだろうけど、見た限りじゃ傷もないし…。


実はそれ、ひょう疽かもしれません。


ひょう疽は、爪の根元が化膿してしまう病気。
動物たちの場合、葉っぱや草の実などのとげが原因で起きることが多いです。
まさに今くらいの時期は、こういった ひょう疽の原因になるようなものがたくさん落ちていて、うっかり踏んづけて刺さってしまうことも。
そこから菌が入って 化膿し、腫れ上がってしまうのがひょう疽なんです。


人間は比較的 ひょう疽になってもすぐにわかるのですが、動物たちは毛が生えていますから。
膿でパンパンに腫れ上がってしまえば 流石に気づけることもあるものの、疑って見てみなければ、腫れていること自体 わからないこともよくあります。
膿が抜ければ 楽になりますから、自分で舐めて舐めて表面の皮膚を舐め壊し、中の膿を出すのでも、理屈の上では 楽にはなります。
とはいえ、そんなことをしては 皮膚に大穴が開いてしまいますし、痛みも強ければ 治りも悪いという最悪の状態に。
ひょう疽の場合、まさに化膿しているその1箇所だけが痛い状態ですから、
患部の状態によっては、お薬で洗い流してあげたり 塗り薬をつけてあげることで、さらに早く痛みが取れて、治りを早くできる場合もありますよ。
化膿している場所を早く見つけられれば、飲み薬ですぐよくなっていたはずなのに、ちょっと様子を見てしまったがために 切開して膿を出してあげないとならない状態になってしまうこともあるのが ひょう疽です。


秋から冬の初めに、足先を痛がる場合。
ひょう疽の可能性があります。
早めの受診、お願いしますね。


あなたのご来院、お待ちしています。