はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

ありのままにわがままに僕は皮膚だけを傷つけない

週末あたり、関東でもいよいよ本格的な梅雨の始まりだそうですね。
今年も猛雨、豪雨に悩まされる日が来るのかと思うと・・・
世間はワクチン接種の順番で揉めたりしているようですが、こういった自然災害のリスクの高い地域も 早く打つべきなのでは?なんて思ってしまう1号です。

 

さて、梅雨の時期、一番心配なのが 皮膚病。
中でも、真菌・・いわゆるカビによる病気が心配です。

 

わんちゃんで特に多いのが、マラセチアという 雪だるまのような形の真菌。
これは、ある程度いるのは特に問題ないのですが、梅雨の時期はやはり増えがち。
あまりに増えると、独特な酸っぱい臭いがしてきますし、ひどくなると 毛がいわゆるピンクぬめりのような色になってしまったりします。
そして、乾燥しているのに ベタベタと油ぎった感じになってしまうのも特徴です。

さらにかゆい!!
ものすごくかゆい!!!

水虫の経験のある方は よくわかるかと思いますが、ああいったかゆみが 全身にずっと続くのです。

 

仕事人生を営業一筋に捧げ、革靴を何十足と履き潰してきた 1号父も水虫持ちでした。
毎年、夏前から、いろんな材型の市販薬を買ってきてはずらりと並べ、格闘していた姿を あの酸っぱい臭いとともに思い出します。
クレヨンしんちゃんを見るたび、あー父ヒロシも水虫なんだろうな、うちと同じだな・・と感じたものでした。
1号父は定年とともに革靴を卒業し、足が蒸れなくなるとともに 症状もだいぶ改善したようで、今はもうそういったことも無くなったようですが。
だいぶ成長した娘の記憶に、今も残るあのかゆそうな姿・・・
そんなかゆみが 全身に。
もうたまりませんね。

 

そんなわけで、梅雨の前後には ぜひ一度トリミングを受けていただきたいのです。
当院では、一般サロンではもうトリミングができないくらいの体調や 皮膚の状態の子のみの受付ですが、
一般のサロンでも 洗うときなどに 皮膚の状態がよくわかりますので、皮膚炎が悪化しているかどうか?はわかります。
中には 受診を勧めてくれるサロンさんもあるようですよ。

 

症状の軽いうちなら、トリミングの時に専用の薬用シャンプーを使ってもらうだけで良くなることも多いですし、
そこそこの状態になってしまっていても、週1とか週2でシャンプーすれば、飲み薬要らずで良くなる場合も多いんです。
当院では、トリートメント療法、つまり、皮膚へ長めに液体をつけておき、その後に洗い流すという治療をお勧めしています。

 

シャンプー持ち込みOKのサロンさんで、当院で処方した専用シャンプーを持ち込んでトリミングを受けていただければ、一番楽かなと思いますが、
サロンへ定期的に連れて行くことが難しい方でも、真菌の場合、処方したシャンプーを お伝えした方法で使っていただければ、
そのあとは ドライヤーなしタオルドライのみ!でいいんです。
ビッチャビチャのままは当然ダメですが、複数枚タオルを使って しっかりとタオルドライで乾かせば、皮膚のコンディション的には ドライヤーしなくてもいいんですね。
毛はやはりきちんと乾かしたほうが綺麗に仕上がりますので、そこはトレードオフになってしまうのですが、お家でシャンプーを検討される方は ちょっとハードルが下がりますよね。


とはいえ、皮膚病治療は 状態によります。
今最前線で暴れているのが 真菌だったとしても、その裏にまたもっと違った何かが隠れていて そいつこそが本体!ということも 往々にしてあるのですね。
ちょっと痒がってるとか、毛の色が変わった??といった場合、お気軽にご相談ください。

 

あなたのご来院、お待ちしております。