はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

犬は喜び庭駆け回る…か?

#雪やこんこん
ひどい雪が続いていますね。
鳥取や北海道など、さまざまな地域の友人が、SNSに「やばい」「試される大地」といった書き込みとともに、物凄い写真をアップしていました。
カナダに住んでいた頃はもっとすごい光景が日常だったんじゃ?といわれることもありますが、1号の住んでいたエリアは、そもそも 乾燥した気候。
気温こそ マイナス40度とかになることもありましたが、これほど雪は降らなかったので、やっぱり日本の多湿な環境は厳しいよな…と思います。

 

さて、このような時、いつも頭をよぎるフレーズがあります。
♪犬は喜び庭駆け回り
という あれです。
雪の中、厚着をしてはしゃぐちびっ子の後ろで、柴犬風のワンちゃんが走り回るイラストを見たことのある方もおられるかと思います。
あれ、本当なのでしょうか。


結論から言うと、全く本当ではありません。


柴犬は、ダブルコートと言って、毛が二重になっていますのでまだ良いのですが、
チワワやプードルといった 今人気の 小型犬たちは、シングルコートと言って 毛は一重です。
簡単にいえば薄着なんですね。
そのため、雪が積もっているような状況では、たとえ走り回っていたとしても、簡単に低体温を起こしてしまいますから、
雪があまりひどい時には、そもそも屋外には連れ出さない方が賢明です。


そして、低体温には至らなくとも、恐ろしいのが 霜焼けです。
犬たちは靴を履いていませんから、裸足で雪の中を走ることになるわけで、すぐに霜焼けになってしまいます。
経験のある方も多いことでしょう。
霜焼けは、痛痒いのでかきむしってしまいますよね。
どうぶつでも同じです。
延々と舐めてしまい、舐め壊してしまったり。
その傷から、ばい菌が入って 腫れ上がってしまったり。
そこまで行くと、もう 痛みが強いので、触らせてくれなくなり、おうちでは見ることもままならない…
そんな状況に至ってしまうこともあるんです。
そうなってしまったら、薬を塗るためだけに通院が必要になったり、強い飲み薬を飲まないといけなかったり。
これ以上舐められないように エリザベスカラーをつけないとならなかったり。
かわいそうなことになってしまうんですね。


どうぶつの霜焼けは、防止することができます。
雪の積もる時、積もりそうな時には、どれだけいきたがっても お外へ連れ出すのは ちょっと待って。
とはいえ、霜焼けになっちゃったかも…というときは、早めに 動物病院で 見てもらってください。
拗らせて、治療が春先までかかってしまうと、楽しいお散歩の時期を逃してしまいます。


あなたのご来院、お待ちしています。