はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

コロナ探知犬のはなし

寒くなってきましたね。
8日には寒露を迎え、紅葉も本格的に始まります。
go toキャンペーンに東京発着も含まれるようになり、11月には 入国制限の緩和も予定されています。
これから冬を迎えるという 季節も相まって、インフルエンザとコロナの混合流行が心配です。
どちらも、甘く見ると 死に至る可能性のある病気。
うがい、手洗い、ソーシャルディスタンスで 予防に努めたいですね。


さて、そんな コロナ。
無症状の感染者が とても多いのが、コントロールを難しくしています。
コロナであろうが、なかろうが、重症化したら病院なり 自宅療養なりに変わります。
つまり、外でウイルスを広めることはないんですね。
でも、無症状だったら気づかずに広めてしまう。
これが恐ろしいわけです。


無症状の感染者、症状はないのにウイルスを広めてしまう人を見つけ出すために、追跡調査といって 感染した人が接触した人を見つけて隔離するとか、国民みんなPCRをするとか 抗体検査をするとか いろいろ考えられているのですが。
フィンランドの首都、ヘルシンキにある ヴァンター国際空港では、コロナ探知犬がデビューしたそうですよ。


コロナ探知犬は、イギリスで訓練を始めたことが話題になっていました。
必要な検体が、PCRで必要なものより うんと簡単に準備のできるもののため、訓練やハンドリングの手間よりも 実益性のほうが勝るという判断なのだと思います。
実際、コロナ探知犬の感度は94%とも言われています。
理論上はPCRのほうが感度は高いのですが、PCRは どうしても検体がうまく取れないとか、感染してはいないのに たまたまウイルスがその場にいたとかいう、さまざまな要因で、感染しているのか、いないのか?という 正確な結果が得られない可能性があります。
それに比べると、コロナ探知犬の実用性は、充分高い…という見方も あるのですよね。


日本では 導入されておらず、今のところ 導入のための訓練をしているといった情報もない コロナ探知犬。
フィンランドの犬たちの活躍によっては、今後 日本でも 導入することになるかもしれませんね。


さて、このような 探知犬。
他にも、さまざまなモノを探知する犬がいるのを ご存知でしょうか。


日本でメジャーなのは、やはり 麻薬探知犬
空港で、旅客の荷物を嗅ぎ、麻薬が入っているとなれば ハンドラーに知らせる犬たちです。
彼ら自身を守るため、この犬たちが わたしたち一般の旅客の目に触れるところで仕事をすることはありません。
空港でも、厳重なセキュリティに守られ、限られた職員のみしか入れない 特別なエリアで 仕事をしているのです。


他にも、空港で働く犬といえば、動植物探知犬がいます。
こちらは、旅客の荷物に お肉や お肉の使われた食べ物、果物など、日本には持ち込めないものが入っていたときに ハンドラーに知らせる犬たち。
麻薬探知犬とは違い、旅客の目の前で荷物を嗅ぐため、働いているところを 実際に見ることができます。
最近、よくテレビでも取り上げられていますが、この子たちは どんどんと数を増やし、全国いろんな空港で 仕事をするようになっているようです。
これからも、次々と 新しい犬たちがデビューする予定になっているのだとか。
彼らの働きが 認められているということなのでしょうね。
事実、全国で摘発されている 輸入禁止品のうち、3割以上が 探知犬の見つけたものなのだとか。
数が増えれば、さらにたくさんの荷物を嗅いで見つけられるようになるでしょうから、また安心ですね。


ほかにも、日本ではまだ一般的ではありませんが、
がん探知犬や発作探知犬といった 健康管理の分野で 活躍する犬たちも、海外では増えてきているのだそう。
警察犬や盲導犬といった 一般的な分野だけでなく、活躍する犬たちが たくさんいるのですね。


当院にも、こうした犬たちが 診察に来ることがあります。
診察中の犬たちは、ある意味で オフの時間。
仕事中には 見せない姿を見られる、貴重な機会でもあります。
 
 
 


こうした 仕事のある犬も、家族を癒すのが 仕事の犬も。
あなたのご来院、お待ちしています。