はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

ぜったいやって!ダニ予防


パラリンピックが近づいています。
パラカヌー、中でも スラローム競技が気になっている1号。
オリンピックでは ハネタクの愛称で知られる 羽根田卓也選手が有名ですよね。
カヌーといえば、水上でバランスを取りながら、素早く状況を判断して的確に動き、規定の障害をクリアしつつ タイムトライアルでゴールを目指す競技ですが、
ただ水上でバランスを取るだけでも難しいのに、パラカヌー競技の場合、出場しているのは下肢障がいのある選手。
つまり、バランスをとるのに必要な下半身に 障がいがある選手による競技…ということ。
左右の非対称度合いが大きい肉体でバランスを取る、しかも、踏ん張ることが難しい状況で、競技をするわけです。
ほんとうにすごいことだなと思います。
川での競技ですから、見た目にも涼しいですし、さらに 体幹が鍛えられる競技である分、鍛え上げられた選手の肉体美も楽しめます。
チャンスがあったら ぜひ見てみてくださいね。


そんな カヌー競技を見ているうち、川に遊びに行きたくなった方はいませんか。
自粛疲れから、せめて三密は回避できそうな 川のレジャーを楽しむ方も 増えてしまっているようです。
実は、今 川をはじめとした自然豊かなところに、恐ろしい病気のウイルスを持ったダニが出ています。
ずっと 西日本で出ていたダニでしたが、いよいよ関東でも出てしまったのです。


このダニは、細かくいうと マダニ といい、わんちゃんやねこさんにつくダニでもあります。
海外では、実際に、わんちゃんや猫さんが おうちに持ち込んだダニのせいで、ご家族が病気になったケースもあると言われています。
でも、このダニはごく一般的なダニ。
自然豊かな場所といっても 山の中や川のそばだけではなくて、小金井公園や五日市街道にも 普通にいるダニなんですよ。
そこにいるダニが実際にウイルスを持っているかどうかは分かりませんが。
でも、それは、ひっくり返せば ウイルスを持っている可能性のあるダニが、ごく身近にいる…ということでもあります。
そして、小金井公園や五日市街道を利用すると、家に持ち込んでしまう可能性がある…ということなんですね。


マダニには、予防薬があります。
しっかりと予防をしていれば、家に持ち込んでしまうことはありません。
当院では、ノミ予防と兼用できる、背中に垂らすタイプのものと、フィラリア対策もノミ予防もまとめてできる ジャーキータイプを処方していますよ。


実際にこのダニに咬まれて ウイルスに感染し、SFTSという病気を発症して、入院したり 亡くなってしまっている方もおられます。
COVID-19のせいで、ただでさえ医療は危機的な状況。
ここへ、SFTSという また新しい感染症を持ち込むわけには行きません。


まだ予防をしていない!という、あなた。
垂らすタイプなら、体重がわかれば 処方ができます。
ジャーキータイプも、フィラリア検査を受ければ 処方できますよ。
お気軽に お申し付けくださいね。


当院は、うがい、手洗い、三密回避で、診療を続けています。
状況は厳しく、まだまだですが、きっと あとちょっと。
ともに、頑張っていきましょう。
あなたのご来院、お待ちしております。