はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

ワクチンの副反応の話

いよいよ始まりましたね!
ワクチン接種。

耐えに耐えに耐え続け、ようやく 光が近づいてきました。
まだ コロナにかかった人は 身近にいない1号ですが、コロナ最前線、臨床検査技師の母は すでに2回接種済み。
こういう話を聞くと、ああ・・希望は近い・・・と感じます。
とはいえ、実際に接種した後も、マスクや手洗い、換気が大切な事には 変わりありません。
順番が巡ってくるまで、そして巡ってきた後も、やるべきことをやっていきましょう。
大手を振って行きたいところに行き、食べたいものを食べられる日が 楽しみですね。


さて、ワクチンを打つ上で どうしても心配になってくるのが 副反応です。
それも、オーラがどす黒くなるだの、人体の遺伝子が組み変わる、5G接続される(?)だのといった、何が何だかわからないものではなくて、
・腫れる
・熱が出る
・痛みが強い
といった、ごく一般的なもの。


実は、当院でも、時々 ワクチンを打った後に 副反応が出ることがあります。
1号の経験した中で、一番重い副反応は、顔じゅうが腫れ上がるというもの。
ダックスちゃんで、お昼前に打ち、一旦お家へ帰ったのですが、家に着いたときに違和感があったそうです。
その後、もうみるみるうちに顔が腫れ上がり、浮腫んで目が埋もれるくらいになってしまって、病院にダッシュで戻ってこられました。
慌てて ステロイドの注射を打ったら、スッと収まって 一安心。
その後、1時間近く院内で待機していただき、夜間救急の連絡先をお渡しして お帰りになりました。

ダックスちゃんは、もともとアレルギー反応が強く出やすい犬種です。
この時は、一緒に飼われていた大きい子と一緒に、山でキャンプする予定があり、安心して連れて行きたいから・・と より強い混合ワクチンを打って 副反応が出ました。


ワクチンを打つ以上、副反応は避けられないものです。
一定の割合でどうしても出てしまいます。
が、たとえ 発生率0.000001%だったとしても、副反応が出てしまったご本人にとっては 100%と同じなのですよね。


そんなわけで、当院では、基本的には午前中か、午後でも早めの時間でワクチンを打つことをお勧めしていました。
アレルギー体質だったり、以前ワクチンを打った後に調子を崩したことのある子の場合は、接種後も30分は院内にいるか、近くで過ごしていただくようにお願いしたり。
夜中に何かあった場合は、急を要する可能性が高いので、ためらわず夜間救急へ連絡するよう伝えたり。


コロナのワクチンは、まだ 好きな時間に好きな場所で受けることは難しそうです。
密を避けるため、接種後に会場に長時間留まるのも もしかすると難しいかもしれません。
でも、会場の近くでしばらく過ごすなら どこにしようか?とか、接種した後何かがあったら 駆け込む病院はどこにしようか?と 考えておくのは、きっと 悪いことではありません。

 

あいつはもう打ててる!なんで?ずるい!!
なんであいつが私より先に!?
なんて、騒いだって 自分の順番が早まるわけではありません。


もし副反応が出たらどうしてくれるんだ!?
副反応が出るかもと思ったら怖くて、打ちたくない!
と騒いだって、副反応の予防には ならないのです。

 

今、できることをしながら、順番が来るのを待ちましょう。
そして、もしも おかしいな?と思ったら、ためらわずに相談しましょうね。

 

当院では、現在も 狂犬病や混合ワクチンの接種を行なっています。
ワクチンの接種は、必要至急。
あなたのご来院、お待ちしております。