はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

犬とギックリ腰

朝晩はだいぶ涼しくなってきました。
忘れられない2020夏が終わります。
本格的な流行が始まると予測されている この冬に備え、ぜひ今からでも 健康を増進する行動を取りましょう。
たとえば食事や生活サイクルを見直したり、サプリメントや運動をちょい足ししたり。
タバコを吸っている方は、本数を減らしたり、思い切ってやめてしまうのもいいですね。
当院の院長も、タバコをやめてかなり経ちます。
ある日スパッとやめて、以来二度と吸っていないのだとか。
いつでもやめられる!と 思っているあなた。
この記事を見た今が、やめるときですよ。


さて。
今回はコロナとは関係のない話をします。
というのも、1号、ついにギックリ腰デビューをしてしまいまして。
昔から腰が弱かったのですが、ギックリ腰だけはやらずにきた1号。
このままギックリ知らずでいきたかった…のですが、次女のトイレトレーニングに付き合ってギックリやってしまいました。
動けなくなるほどの本格的なやつではなく、一応動き回れたのが幸いではありましたが、いやもうほんと、ギックリという擬音のピタッとくることといったら…!
運良くというか、運悪くというか、夏休みの初日でしたので、整骨院通いを満喫できた夏休みでした…


武道とは縁のない生活をしてきた 1号。
比較的通いやすいところにあることもあり、せっかくなので、整体でもなく、整形外科でもなく、柔道整復師さんのいらっしゃる整骨院に通うことにしました。
柔道整復師さんは、関節や筋などの専門家といえ、メスを入れる手術以外の方法であれば、お医者さんと同等に治療をすることのできる国家資格です。
実際、関節を痛めたとか、筋を違えたというとき、いきなり手術!となることはまれです。
野球選手やお相撲さんのような アスリートの方はもちろん、わたしたち一般人も そこは同じですよね。
となると、整骨院がベストチョイスかな…?という考えもありました。


整骨院での治療は、まず脚から。
先生は、腰が痛いと言って来たはずの私の脚を ぐるんぐるんと回して、膝も曲げたりなんかして、徐にハイ!歩いてみて!と仰るのです。
まさかーと思いましたが、これが効果絶大。
腰が痛くて、直前まで 妙にへっぴり腰になって歩いていた1号でしたが、シャキッと立ってふつうに歩くことができました。

と、言葉にできずにいる1号に、身体が歪んでいたからねー歪みを直したら元に戻るんだよーと、
ニコニコ仰る先生。
とはいえ、ギックリ腰はケガだから、目には見えないけど傷口もあるから、しばらく通いなさいね、というわけで、通院治療をしていただいています。


そんな ギックリ腰。
要は 腰の捻挫ですので、どうぶつも同じようになります。
むしろ、四つ足なので 重力に引っ張られ、人間よりもリスクは高いという先生もいらっしゃるほど。
中でも、ダックスやコーギー、ビーグルなど、ヘルニアになりやすいといわれている犬種は、やはり多いです。
特にダックスは、やっぱり あの胴の長い体型的にも、生涯一度も経験しないという子は ほとんどいません。
あれだけ胴が長ければ、どんなまっすぐなものだって、単純に たわみますものね。
そりゃ、腰が痛くもなろうというものです。


人間でもそうですが、重いものを持つぞーと、膝を曲げ、腰を落として構えて持ち上げていると、ギックリ腰のような急性のものには なかなかなりにくいのだそう。
実際、1号も 持ち慣れた子どもだから…と、腕の力だけで持ち上げるくらいの 軽い気持ちで持ち上げて やらかしましたから。
そして、犬たちの場合、走っていて向きを変えたり ジャンプしたりなど、急に姿勢を変えたときはもちろん、
歩いていて足を滑らせ、思わずふんばったときにこそ ギックリいくことが多いのです。


マンションの廊下や横断歩道の白い部分、工事現場に渡された金属板など、滑りやすく踏ん張ってしまいがちな場所は案外身近にあるもの。
でも、まさかそんなところでツルンとなり、踏ん張ったからって、腰を痛めるなんて!と思いますから。
なかなか気づかないものなんです。
雨の日に散歩に連れ出して、その後なんとなく 元気がない。
そういえば、お散歩コースの途中に道路工事が始また場所があって、道に板が渡されてる。
最近、横断歩道の白線を塗り直した場所がある。
そんな心当たりがあったら…
元気がないのは、もしかすると 腰が痛いからかもしれません。


腰の捻挫も、足の捻挫と同じ。
炎症のひどいはじめのうちは冷やして、そして炎症が収まってきたら 温めて血行をよくし、治りを早める というのが基本です。
もしかして…?と 思ったら。
ぜひ、動物病院に ご相談ください。
痛いままでは、その子がかわいそうですから。
お薬をあんまり使うのもな…という方も、ご安心ください。
当院は、お薬は必要最低限、あとは運動して 筋肉をつけたり、サプリなどで補っていくという治療方針です。
実際に拝見し、MRIなど より高度な診断や、手術が必要となれば、近くの大学病院を ご紹介することも。


あなたのご来院、お待ちしています。