はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

お月見団子にご用心!何か飲み込んだと思ったら、すぐに動物病院へ

一気に季節が進んでいます。
ついこないだまで、半そでで汗だくだったのに…
そんな今日は、中秋の名月
今週いっぱいは、月を見るといいとか。
毎日保育園帰りに 親子で月光浴を満喫しています。

さて、お月見といえば お団子ですよね。
伝統的には、丸めたお団子を十五夜には15個盛ってお供えし、お下がりをいただく…というのが定番ですが、一人暮らしだったり 和菓子があまり得意でなかったりすると、持て余してしまいがち。
余らせるくらいなら、スーパーの串団子でいいかな…美味しいし…なんて、ついつい手が伸びてしまったり。
でもね。
スーパーのだけでなく、串のついたお団子は とっても危険なんです。
わんちゃんが、飲み込んでしまうことがあるからです。

飲み込んでしまった串は、お腹の中で刺さります。
木や竹だから消化される…と思いきや、消化される前に刺さりますから。
そうなると、消化液が 胃や腸からお腹の中へと漏れだします。
生きたまま、自分で自分を消化してしまうわけですから、もう大変なんですね。
そうなってしまう前に吐かせなきゃ!と思うかもしれませんが、かえって逆効果。
串など、尖ったものを飲んでしまったのを吐かせると、むしろ刺さってしまうことのほうが多いんです。

そんなわけで、串を飲んでしまった!という場合、内視鏡や手術で取り出すしかありません。
飲み込んでしまってすぐなどですと、内視鏡でまず探す→取れたらそのまま取る という方法ができる場合もありますが、
お腹を痛がっているなど、すでに刺さってしまっている可能性が高い場合は、麻酔で眠らせる時間を短くするため あえていきなりお腹を開けることも。

実は、こういったことがいちばん起こりやすいのが、明日から今週末にかけて。
スーパーで串団子をゲット→月光浴しながらもぐもぐ→食べ終わった串はゴミ箱へポイ→お散歩で通りかかったらなんだかいい匂い!→くんくん、見つけた!→コラッやめなさい!→取り上げられる前に飲み込んじゃおう、ゴックン
この流れです。

いつものお散歩コース、明日からは少しだけ いつもより気をつけて歩いてください。
猫さんは あまり串を飲み込んだという話は聞きませんが、可能性はゼロではありません。
猫さんのお散歩のときも、ご用心くださいね。

それでも なにか飲み込んでしまったら…、
お早めに 当院までご相談ください。
刺さってしまう前なら、お腹を開けずに 取り出せるかもしれません。