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はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

獣医師ならこうする!今年の自由研究はひと味違う。

夏休みですね!
早朝から、近くの公園に大集合して 全力でラジオ体操するキッズをたくさん見かけるようになってきました。

さて、夏休みといえば 宿題に悩まされた記憶のある人も 多いのではないでしょうか。
かくいう1号も もちろんそのひとり。
中でも 自由研究が 頭痛のタネで、テーマが見つからなかったり、どうしていいやらわからず 放置してしまったりと散々。
「自由研究って名前なら、やるやらないも自由にして!」なんて 思っていました。

1号と似たような記憶のある大人が多いのか、最近 「夏休み宿題お助け」などと題して、
参加するだけで自由研究がほとんど出来ちゃうよ!と銘打ったイベントが 増えているようです。
中でも、人気のイベントなんかでは、すぐに枠が埋まってしまったり、行けないなんてことにも。
でもね。
イベントに行けなくても、自由研究って 意外と簡単なんです。
おとなになった今、獣医師として働く今、あのころ 大きなB紙を前に、途方に暮れていた自分に伝えたい。
自由研究、こうやれば楽しいよ!

それは、「動物」をテーマにすること。

これ ほんとにおすすめなんです。
まず、いろんな種類がいるので、だいたい何かしら 興味を持てる動物がいます。
大きくて強いのが好きなら ライオンやゾウ。
小さくてかわいいのが好きな子は モルモットやウサギ。
恐竜好きなら 爬虫類や両生類、鳥だって魚だって 数えきれないくらいにたくさんいます。
昆虫 というのもアリですよね。
興味のないテーマや、押しつけられたテーマだと、どうにも楽しくないけれど、自分で選んだテーマなら 楽しんでいるうちに一大研究が出来上がっているもの。
とにかくどうしたらいいかわからない…なんてときは、とりあえず図鑑の中から 好きな動物を探すところから。
これくらいなら、そんなに辛くなく できるかと思います。

テーマにしたい動物を決めたら、まずは下調べ。
原産はどこの国?どんなふうに暮らしている?どうやって進化してきたの?
一人で疑問を見つけては どんどんと答えを探すのも楽しいし、おとなに「◯◯って動物知ってる?どんな動物?」と質問して 会話しながら調べるポイントを見つけだすのもいいですね。
このとき、テーマにする動物は、一種類でなくたっていいんです。
パンダとレッサーパンダ、カバとコビトカバ、シマウマとグレービーシマウマ。
名前が似ている動物たち、何が違って何が同じか知っている?
ゾウ、ゾウガメ、ゾウアザラシ。違う種類の動物なのに、みんなゾウがつくのは、どうしてだろう?
ロリスやアイアイも、ゴリラやチンパンジーと同じサルのなかまなんだって。どうしてあんなに見た目が違うのかな?
一度 調子がでてくると、どんどん調べたいポイントが見つかるものです。
気がつけば 大きく脱線していたっていいので、気になったことについて とことん調べていきましょう。

もし、テーマにしたい動物がいなければ、図鑑をパッと開いて 出てきた動物について いろんな図鑑で調べるだけでもいいんです。
大学のレポートやゼミなど、何かについて調べて報告するようなときに1号がよく使っていたのは、まず国語辞典で調べてみる というやり方。
「研究」とつくと、どうしても理科のような気がしてしまうのですが、テーマにする動物によっては 国語辞典にも載っています。
国語辞典、百科事典、図鑑、雑誌、インターネット、いろんな本で 動物の情報を集めてみてください。
実は、仕事で研究をしている博士や研究者も、同じようにかならず本を使って まず下調べをしています。
これを文献研究 ぶんけんけんきゅう といいます。
オーキド博士も まずはこうやってポケモンのことを調べたはずですよ。
そして、テーマに選んだ動物の種類によっては、動物園で本物に会えるかもしれません。
どこの動物園にいるのかな?うちから行くとしたら、なんの電車に乗れば行けるかな?
全国にたくさんの動物園があって、いろんな動物がいます。
逆に、おうちの近くにある動物園にいるのは、どんな動物かな?という研究をするのも 楽しそうですね。

動物園に行ったら、まずはおめあての動物のところへ。
写真を撮ったり、観察をしたりします。
下調べをしっかりしていると、ほかの動物より いろいろなことがくわしくわかるから、観察するのも楽しくなりますよ。
遠くから見ただけで 「あの子はアミメキリン。あそこにいるのはマサイキリンだよ」「あそこでダンスしてる鳥は プロポーズ中。向こうの鳥は、一触即発」なんて、一瞬で 見分けられるようになったり。
「あのキリン、さっきから反すうしてるから、きっとリラックスしてるんだな」「この馬、ずーっと地面をバン!バン!と蹴っているから、緊張してるか、イライラしてるのかもしれないな」と 気持ちがわかったり。
観察が終わったら、飼育員さんにインタビューするのも おもしろそう。
飼育員さんが忙しそうなら、近くで見ている他のお客さんにインタビューしても おもしろいかもしれません。

たくさん観察して、家に戻ったら、調べたことを紙に書いていきます。
このとき、調べた内容を 大きく分けてから書いていくとラクにまとめられますよ。
たとえば、原産地やその環境について・からだのつくりについて・実際に観察してわかったこと など。
そのとき、絵や写真、図をたくさん使うと 作りやすいし見ばえがします。
世界地図で原産地を指し示したり、原産地でどんなふうに生息しているのかの写真を載せたり。
からだのつくりについて書くときは、全身の写真を載せて。
キリンの首から線をひっぱって、頚椎(けいつい・首の骨のこと)の数は◯個 と書けば、ただ 文字で書くよりも わかりやすくなります。
頭の近くに ツノの様子を図解したり、足のあたりに ヒヅメの図解をつけて、馬のヒヅメと描き比べたりしても おもしろそうです。
実際に観察してわかったこと としてまとめるのは、見に行かなければわからないようなこと。
たとえば、キリンの横に並んで写真を撮って 自分の身長とくらべてみたり。
キリンがごはんを食べているようすや、トイレしているところ、図鑑に載っていないような いろいろな場面の写真を貼ったり、
キリンの足跡と自分の足型を並べて比べるのも おもしろいかもしれません。
そして、いちばん最後に 感想を書いたら…
あんなに大きく見えたB紙(模造紙)も いつの間にかギッシリ埋まっています。

ちなみに。
もう、動物園へ行く時間もなーい!というくらいに 締め切りが迫ってしまったら、
ペットたちについて書くのも ひとつの方法です。
わんちゃんと猫ちゃんをくらべる。
耳、しっぽ、足のゆびや爪、くらべるポイントはたくさんありますね。
ハムスターとリス。頬袋はどうなっているの?ウサギとのちがいはなんだろう?
半日… いえ、夢中になっていれば 2.3時間で できてしまいます。
今年の自由研究、ひと味違う夏にしませんか。
あなたの発表、楽しみにしています。