はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

気温の急変がきっかけで。関節痛が出たらどうする?

夜明けが遅くなってきましたね。
それに比例するように、朝、起きるのが辛くなっていきます。
1号家では、寝室用にDIY内窓なるものを導入してみました。
某国では二重窓は「最低限の設備」で、外がマイナス40度とかでも 二重窓の内側は20度超えが当たり前。その威力は身を持って知っています。
簡易内窓がどこまで簡易なのか…!?
この冬、1号は寝室で暖かく過ごせるのか…!?!
乞うご期待!!


そんな寒い日が続くと、てきめんに増えるのが 腰痛をはじめとした 関節痛によるご来院です。
それも、「遊んでいたらギャンッ!と…」といった、いわゆる急性のものではなく、「だんだん背中が曲がってきて…」「最近走りたがらないし、散歩もなんだか嫌がっているような気がするんです…」などのように、慢性的な痛みによるものが多いのですね。
そうした子は、みんな、「日中ですか?暖かいところで丸くなって寝ています」といわれています。


このような関節痛のたぐいは、やはり気温と湿度に比例します。
日本のような、冷たく、湿った気候は、やはり関節に堪えるんですね。


当院では、痛みの程度にもよりますが、こういった子には サプリメントをおすすめしています。
動物用のものも もちろんいいのですが、実は関節痛に効くサプリメントは 飼い主さんご自身が飲んでいる場合も多いもの。
ですから、「飲んでいるサプリメント、ありませんか?おすそ分けしてあげてください」とお伝えしているんですね。
中には、たまたま選んだサプリが体に合わない子ももちろんいますし、体重に合わせた 量の増減は必要です。
でも、お薬ならまだしも、何だかよくわからないサプリメントを飲ませるのって ちょっと怖くないですか?
そんな方には、自分が飲んでるから品物はよくわかってるの!という方が 案外安心だったりします。
それに、何より おすそ分けするだけなので入手が簡単ですから、続けやすいですよね。


どんなものを飲ませたら?
この症状はサプリ?それとももう薬??
疑問を解消するには、まずは 受診が早道です。
ではありますが、飲ませてみて 捗々しくなければ受診する、というのもアリ。
あくまでも、サプリメント ですから、いろいろと試してみてください。
相談したいと思ったら、お気軽にご来院くださいね。
あなたのご来院、お待ちしています。

おしっこトラブル注意報

季節が一気に進んでいきます。
秋祭りに 運動会、マラソン大会、文化祭など、さまざまな楽しいイベントが目白押しな この時期。
楽しみにしていたイベントを逃さないためにも、体調管理には いつも以上に気合が入りますよね。
 
そんな秋。
今年のように、気温が急降下した年というのは 往々にして おしっこトラブルで来院される方が例年よりも増えます。
それは、暑くて暑くて 水を飲まずにいられなかった夏から、一気に気温が下がることで、お水を飲む量が 一気に下がるから。
夏の間は、お水をたくさん飲むことで 薄まっていたのが、寒くなってきて お水を飲まなくなり 濃くなってしまうんですね。
 
この時期、いちばん多いのは、なんと言っても尿結石です。
気温低下とともに、てきめんに増えます。
どうぶつたちだけではありません。
人間でも、体質や もともとあまり水分補給をしないでも平気という方、年齢とともに 水分をとる量が減ってきた方は リスクがあるんですよ。
ときどき、尿結石ですね…とお伝えすると、実は私も経験者で…と 告白を受けることも。
辛さを身を以てご存知の方は、よりいっそう 治療にご協力いただけたり、こちらの説明をわかっていただきやすかったりします。
 
尿結石は、症状が進めば、血尿が出たり、尿路閉塞といって 完全に詰まってしまうこともある、おそろしい病気です。
おしっこが変だなあ?と思ったら、できるだけ早く 動物病院にかかりましょう。
臭いが違う。
なんだか濃い気がする。
色が変。
尿もれするようになった。
キレが悪い。
最近妙にトイレの回数が多い。
トイレにやけに長居している気がする。
トイレで鳴いている。
これらはみんな、ここ数年で 当院に来院され飼い主さまの訴えです。
尿検査をするまでもなく、肉眼でおしっこを見ただけでもわかる子もいれば、詳しい尿検査をして、やっとわかった子もいましたが、みんな尿結石だったんですね。
 
こういった症状のある子が 100%尿結石だと言いたいのではありません。
ちがう病気が原因のことも、もちろんあります。
でも、放置すれば命に関わる可能性のある、尿結石かもしれない。
早めに受診したほうが、危険を冒さずに済みます。
それに、ある程度進行してから病院にかかると、費用も時間もかかります。
でも、あれ?なんか変だな。くらいの時期にかかっておけば、そこまで費用も時間もかからないことが多いんです。
 
秋は、おしっこトラブルが多い。
そのことを知っているだけでも、アンテナの感度が上がります。
そして、感度の高くなったアンテナに 引っかかるものを感じたら。
できるだけ早く、病院を受診してください。
時間が経つとばい菌は死んでしまうため、抗生物質がいるかどうか?の診断はできませんが、尿結石の有無なら 時間の経った尿でも 検査できます
朝のおさんぽで取った尿を持って夕方ご来院いただいても、だいじょうぶ。
あなたのご来院、お待ちしています。

どうぶつたちの健康管理

毎朝、電車で会う男性がいます。

進むにつれてまあまあ混んでくる電車なのですが、彼は始発駅でまずいつもの席に座ると、おもむろにタオルを取り出し、目と耳を覆うように巻きつけます。

そしてそのまま、目的の駅まで巻きっぱなし。

駅に着くと、スッとタオルを首までずらし、まるでマフラーのように。

かばんにヘルプマークこそ付けていますが、とても落ち着いていて、同じ車両に乗り合わせたほとんどの人は、彼に気づいてもいなさそうです。

でも一度だけ、彼がタオルを忘れてしまったのを見たことがあります。

ガタガタと震え、冷や汗と涙とヨダレをダラダラと流しながらブツブツと独り言をつぶやく彼に、周りの人の視線が集まりだし、混み出した電車の中 彼の両隣だけは空席のまま。

5駅目でついに、彼は金切り声を上げながら電車から飛び出し、駆け寄ってきた駅員さんにヘルプマークを見せ…

タオルのあるときと、ないときで、こんなにも変わるのですね。

あのタオルは、文字どおり 彼の一部なのだと実感しました。

 

そんなタオルのように、いま わたしたち人間の精神的な支えとなるどうぶつたちが アメリカにはたくさんいるのだそうです。

そういった子たちは、emotional support animalなどと呼ばれています。

彼らは、一般的なペットとは違い、たとえば飛行機の客室に一緒に乗れたり、電車でも膝の上に載せていられたり。

飼い主をメンタル面で支える 大切な仕事をしている彼ら。

日本では、今のところ 盲導犬聴導犬介助犬くらいしか 補助犬としては認められていませんが、今後は 補助犬の一種として メンタルサポート犬、メンタルサポート猫なども 増えてくるかもしれませんね。

 

実は、早くから それに近いお仕事をしている犬が、神奈川県立こども医療センターにいます。

ゴールデンレトリバーの ベイリーという男の子です。

彼は犬でもあり、「ファシリティ・ドッグ」という医療従事者でもある 特別な存在。

お医者さんや看護師さんと同じように、病院で働いているのです。

彼の主な仕事は、採血や手術、治療に臨む子どもたちに寄り添い、支え、励ますこと。

ベイリーがいるから 入院を嫌がらなくなった子や、治療を頑張れた子が たくさんいるのだそうです。

ファシリティ・ドッグがいない病院でも、もちろん治療は行えますし、治療がうまくいけば 治癒・寛解して 退院できます。

でも、治療に挑む子どもたちを、メンタル面から支えることのできる 彼の存在は、とても大きいと思うのです。

 

ファシリティドッグ、補助犬、警察犬や探知犬、救助犬など、直接的に仕事をしている子たちはもちろん、家族の一員のわんちゃんやねこさん。

みんな、健康第一 なのは、同じです。

だいじな家族の健康管理、当院にもぜひ お手伝いさせてください。

 

当院では、健康診断キャンペーンを行うことがあります。

別に気になるところ、ないしなー…という方こそ、いま受けておいてほしいのです。

それは、元気なとき、気になる症状のないときの 状態がわかるから。

夏から冬に、季節が進むと、夏には見えにくい病気が現れてくることがあります。

具体的には、おしっこや腎臓の病気や、関節の病気など。

症状が出てしまう前なら、使えるお薬の種類も多く、量も少なくて済みますから。

元気に見えるからこそ、健康診断!

あなたのご来院、お待ちしています。

 

採用活動を行っています

就活のルール撤廃が話題になっていますね。
ルールがなければ、理屈ではどんな低学年でも就活をし、内定をもらうことができるわけですから、話題になるのも当然のことです。
中でも深刻なのが中小企業で、優秀な学生には検討すらしてもらえないのでは?と危機感を強める企業が多いのだそうです。


確かに、低学年のうちは、右も左もわからずにとりあえず「聞いたことある社名の会社」へアプローチしがち。
優秀ならば、そのまま就活→内定、となってしまってもおかしくはありません。
「聞いたことある会社」となると、ほぼ間違いなく大手ですから、中小企業が戦々恐々とするのも納得です。
「もっと低学年の学生にも知られるようにならなくては」と、広報に注力する企業や、コンサルタントを入れる企業、OBやOGから後輩を紹介させたり 企業主催でイベントを企画したりと、あの手この手を尽くして採用活動を始めているようです。


実は、モリカケ問題で話題となった 公務員獣医師不足も、同じところに根があるんです。
1号もそうですが、獣医師になりたい!と思う人のほとんどが まず動物病院か動物園で働く獣医師をイメージします。
なりたいと思う人自身はもちろん、動物の好きな子どもに「動物が好きなの?じゃあ獣医さんを目指したら?」などという大人も、ほぼ間違いなくこのどちらかを想定しているんです。

製薬会社や検査会社などの企業で働く獣医師や、大学などの機関で研究に邁進する獣医師、そして国や県で働く 公務員獣医師のことは、そもそも知らない方がとても多いのです。
実際、農水省の統計でも、約4万の獣医師のうち、現在獣医師として働いている人が3万5千。そのうち、動物病院で働く獣医師が1万5千ですから、半分近くが動物病院で働いていることになります。

残り半分を、企業や研究機関、公務員が取り合うわけですから、獣医師の取り合いが起きても おかしくないですよね。


知らないから、なりたいと思わない。
興味すら持ってもらえず、 優秀な人財をみすみす逃す。

公務員獣医師不足の陰には、こういった問題があるんです。

就活ルール撤廃で、何も起こらないのでは…という意見もあるようですが、獣医師と同じようになる可能性も十分あります。

有名どころ(動物病院)にはたくさんの学生が集まり 巨大な買い手市場に。

そのいっぽう、あまり知られていないところ(公務員獣医師など)には 学生がまったく集まらず、年齢制限なしでの採用を謳っても 学生どころか定年退職後の年金世代すら来ない…

そんなこともありえるんですよ。

 

そして、実はこれは 動物病院の中でも起きています。

大手のチェーン展開している病院や、テレビに出たり本を書いたりするような 有名な先生のいる病院には学生がたくさん集まるのに対し、当院のように 地域に寄り添った病院には、なかなか就職希望の方は来られません。

そうはいっても 30年近い歴史があり、近隣の先生方からは 難しい症例をご紹介いただけるくらいには 信頼していただいているのですが、学生さんはやはり もっとわかりやすく有名な病院に流れていってしまう方が多いです。

 

当院も、経団連には加盟しておりませんので、時代を先取りして 年中採用活動を行っています。

熱い想いをもって 診察を行っていますから、ぜひ一度 見学や実習に来てみてください。

有名病院は、やはりなかなかひとりだちできないという悩みを抱える若い先生も多いもの。

いつまで経っても 先輩獣医師の診療補助、手術の助手、掃除に散歩に洗濯ばかり…そう愚痴をこぼすくらいなら、当院のように 小さく寄り添うスタイルの病院で ガンガン実践、経験を積みましょう。

獣医師を目指した あの日の気持ちのまま、あなたにしかできない診療が 当院でできますよ。

 

まずは あなたのお電話、お待ちしています。

 

台風のときは絶食!?獣医が勧める下痢対策

続けざまの台風です。
今度の25号も、かなりの勢力のようですね。
予想進路をみる限り、日本海を北上するようで、24号のように首都圏直撃とはならないようですが、油断はできません。
停電に備え、モバイルバッテリーなど買っている人も多いとか。
スマホ中毒の1号にとっては、バッテリーはライフラインも同然。
ふだんから充電式と電池式のモバイルバッテリーを持ち歩いていますが、よりいっそう手放せない思いを新たにしました。


台風をはじめ、低気圧が近づくと、体調が不安定になりやすいという方は多いと思います。
実は、わたしたちもどうぶつたちも同じ。
低気圧の時期には、体調を崩しやすくなります。が、そこにはちょっとした違いも。


わたしたち人間の場合、頭痛や関節痛、神経痛などの出る方が多いのに対し、どうぶつたちはお腹をこわしやすいといわれています。
実際、聴診しているときにも、お腹がゴロゴロ、ギュルギュル鳴っている子は 秋に多いと感じます。
特に下痢とか、吐くといった症状のない子も、聴診器を当ててみると、ギュルギュルと音がしていることもあるんです。


どうぶつたちのお腹の調子の悪いとき、当院ではまず うんちの検査をします。
お腹の虫がいないかな?悪玉菌が増えているのかな?といったことが、これでわかります。
お腹の虫がいるときには、虫下しがよく効きます。
ですが、この時期はまだ フィラリアのお薬を飲んでいる子も多いので、虫がいることはあまりありません。
中には、フィラリアのお薬は効かないタイプの虫が見つかる子もいますが、少数派。
圧倒的に多いのは、悪玉菌がうんと増えているケースです。


悪玉菌には、よく効く抗生物質がありますから、これを使ってあげると 症状はわりとすぐに落ち着いてきます。
でも、もっと効きをよくしてあげたい。
早く症状がおさまるように手助けしてあげたい。
そんな優しいあなたにおすすめの治療法が、絶食です。


絶食というのは、簡単にいえば 食べものを与えない ということ。
食べものを与えず、消化管を休ませましょう、そして回復に専念させましょう、というのが目的です。
お腹を休めるために食べものを与えないわけですから、もちろんオヤツや缶フード、人間の食べものも無しですよ。
ごはんを抜いてくださいね、とお伝えすると、はいわかりました、と言いつつも ごはんじゃないから、とオヤツを与えてしまう方や、
お腹が空いてかわいそうだし、カリカリより消化が良さそうだから、と食べ慣れない缶フードをあげてしまう方、
お粥なら…なんて人間のごはんをあげてしまう方もいますが、完全に逆効果。
かえって長引いてしまうので、やめておきましょうね。

 

実は、ごく軽い下痢なら、抗生物質を使わなくても 絶食だけで治ってしまう場合もあるんです。

病院さんによっては、「下痢?下してるだけで吐いてはないのね。そしたらまずね、明後日まで水以外一切何も口に入れさせないで。明々後日になっても下痢だったら、また連れてきて」なんてところもあるくらいなんですよ。

当院では、うんちの検査で 明らかに悪玉菌が多いことを確認したら、抗生物質をお出ししていますが、下痢のときには絶食 というのは、治療法なんだ!とおっしゃる先生もいるくらい、大事なことなんです。


下痢のひどいときも、そうでもないときも。
あなたのご来院、お待ちしています。

健康チェックのすすめ〜動物愛護週間によせて

ひどい台風でした。
JR東日本は、早々に計画運休を発表し、全線が運休。
私鉄もそれに倣って運休。
電車が動かないし、安全のためにと、商店街も、ショッピングモールも、ディズニーランドでさえ軒並み閉店時間を早めるなど、影響は大きかったようですね。
でも英断だったと思います。
もしも無理に運行を続け、台風の中、あちこちで電車が立ち往生したら?
駅には来ない電車を待つ人が溢れかえり、構内にも入れなくなり。
どしゃ降りの強風の中、大混乱が発生することは必至です。


こういったとき、きっと電車会社の偉い人たちは、台風やばそうだし運休したほうがいいかなーでもお客さんからは大クレームだろうしー実際停めるとしてどれくらい大変なの?ちょっとシミュレーションしてみようよーえー悩んでるあいだにもう台風来ちゃったー、とかいう感じになるんじゃないかと想像します。
運休したとして、被害が大したことなかったら?うちの会社だけだったら?ヘタレとかチキンとか言われるんじゃない?大変なクレームになるんじゃない?なんて考えると、停めないほうがマシかな…なんて。
多少遅れたりはしたけれど、でも停めなかったぜ、がんばったぜ、のほうが賞賛されやすく、危なそうだから停めました!は弱腰と叩かれやすいですものね。
そんな中、運休する!電車を停める!と決めるのには、きっとかなりの決断力を要すると思うのです。
ただひたすら、やります!がんばります!と唱えるだけではなく、今回のJR東日本のように、いざというときには止めるという決断も、必要とあれば迷わず下せる。
そんな社会人になりたいですね。
10月は異動の時期。
新天地で心機一転、のあなたも、1号と同じく 一つ所で一所懸命のあなたも。
ともにがんばりましょう。


さて、このような 気候の乱れの大きい時期は、体調を崩しやすいもの。
持病のある方も、ない方も、ふだんより健康に気を遣うきっかけにできたらいいですよね。


毎年、9月20日〜26日は、動物愛護週間です。
当院にも、例年10月中旬くらいから、愛護週間の里親イベントからのご縁で家族が増えました、とご来院いただく飼い主さんがいらっしゃいます。
里親さんを募集している団体や、個人から引き取った子の場合、健康状態はさまざまです。
中には、持病があることはわかっているけれど、どうしてもうちの子になってほしくて…と 引き取られる方も。
わかります。
1号家のシェパードも、持病があることを承知の上で家族になりました。
家族になるのに、病気がある・ない は、大事なことですが 決め手にはならないんですよね。


そんな、持病のある子はもちろん、今のところ特に病気があるわけではないという子も、引き取ってから早めにしていただきたいのが 健康チェックです。
これは、団体さんなどでは 里親になる人に義務づけているところも。
それくらい大事なことだからなんです。


健康チェックで来院いただくと、わたしたち獣医師はまず、ふだんの様子をお聞きし、お話しながら全身の状態をチェックします。
毛のつやからは、皮膚病や栄養状態がわかります。
目の輝き、歯や皮膚の状態や爪の具合、立ち姿からもある程度の情報が得られるし、ノミやダニなどがついているか?など、どんな飼われ方をしてきたのか、まで見えることも。
問診、視診に加え、聴診器を使って聴診し、あちこち触って触診すれば、もうかなりのことがわかってきます。


この健康チェック、大事なのは「この子のふつう」「ふだんのこの子」をかかりつけの獣医師に見せておく、ということ。
それによって、「いつもと違う」を見つけやすくするのが狙いなんです。
定期的に健康チェックをしていれば、「いつもと違う」センサーはどんどん磨かれていきます。
その分、小さな異常を見つけやすくなり、早いうちに手が打てるようになります。


だから、定期的に健康チェックするといいですよ!とお伝えすると、かなりの方が「でもお金が…」「時間がなくて…」とおっしゃいます。
お気持ちはよーくわかります。
でも、実は、定期チェックのほうがずっと安く、しかも短くて済むんです。


まず、定期チェックの費用について。
当院では、一般的な健康チェックは再診料のみで行っています。
もし、血液検査やエコー検査、レントゲンなどが必要になれば、追加でかかることはありますが、基本は再診料に含まれているんですね。
そして、飼い主さんに検査の必要性と費用の目安をお伝えし、OKをいただかずに検査をやってしまうということはありません。


次に、通院にかかる時間について。
当院は、予約制を取っておりません。
ということは、たとえばお散歩のついでに 通りかかったら空いてたから…と、お気軽にお立ち寄りいただいて検査を受けていただくことができます。
こうしたやり方でしたら、お待たせする時間はほとんどありませんから、30分もかからず病院を出ることができます。
ちょっと長めのお散歩の感覚ですよね。
これなら、月に1回くらい受けても、そこまで負担はないのではないでしょうか。


実際の病気になってしまってからでは、負担はとても大きいもの。
だから、そうなる前に、まずは「ふだんのこの子」を見せに行きましょう。


あなたのご来店、お待ちしています。

天災と伝染病② 小さくてもこわーい、媒介昆虫

真備町、大阪に続いて、こんどは厚真町
西でも北でも、大変な日々が続きます。
真備町には親戚、大阪と胆振には知り合いの多い1号、ここ最近は 常に誰かと連絡が取れたとか、取れないとか…
東日本直後のような、落ち着かない気持ちで過ごしています。


さて。
前回、レプトスピラ症という病気の話をしました。
今回は、媒介昆虫のお話です。
ばいかいこんちゅう と読みます。
何か特殊な虫?…というわけではありません。
蚊やノミ、ダニといった、ごく一般的でどこにでもいるような虫たちです。
えーでも、蚊に食われたとしても、死ぬの生きるのと騒ぐようなことじゃあないじゃない…
そう思いますか?
実は、そうとは限らないんです。
大雨や地震など、災害のあとには 特に。


蚊やノミ、ダニの何が問題か。
それは、病気をうつすことです。
蚊自体に食われても、多少痒いくらいで済みますが、蚊やノミ、ダニに食われて、うつってしまう可能性のある病気の種類は とても多いんです。
デング熱、ジカウイルスのような ニュースで聞いたことがある!といった病気。
日本脳炎のような、あー昔予防接種したっけ?どうだっけ??といった病気。
たくさんの病気が、こういった 媒介昆虫によって うつされてしまうんです。
刺されて痒いだけでなく、病気がうつったかもしれないと心配までさせられる。
それが、媒介昆虫の害なんです。


避難生活を余儀なくされると、どうしても こういった媒介昆虫に刺されやすくなります。
天災は、かれらのふだんいる場所も破壊しますから、居場所がなくなり 外をウロウロしがち…というのも、要因のひとつです。
出くわしてしまう可能性が 高まりますから。
他にも、建物の隙間から入り込んだり、片付けや移動に手いっぱいで 刺されたのに気づかなかったり、いつもの虫除けグッズが使えなかったり、服装も いつもと違ったり…
さまざまな要因で、刺される可能性がとても高くなるんですね。


避難生活中は、辛くても 我慢してしまいがちだといいます。
でも、こうした 媒介昆虫に刺されたことで、病気になってしまっている可能性もありますから。
辛いときには、ぜひ 早めに声を上げてほしいと思います。
風邪みたい…な症状ではじまる、重病もたくさんありますから、軽くみないことが大切です。
病院に行って、なあんだ取り越し苦労した!と笑って帰ってくれば、それでいいんです。
病院は、そのための場所でもあるんですから。


人間だけではありません。
どうぶつたちだって、蚊やノミ、ダニにうつされる おそろしい病気は、フィラリアに瓜実条虫、SFTSをはじめ、たくさんあります。
自分たちが発病する病気だけではありません。
媒介昆虫のせいで、病原体を体の中に飼っている、キャリアー と呼ばれる状態になってしまうこともあります。
体を貸して寄生虫を育ててあげる、宿主 という状態になってしまうこともあります。
この夏、避難生活に備え 避難バッグを用意したり、備蓄をしたりする人がたくさんいたといいますが、ぜひ どうぶつたちにも。
万が一のとき、フィラリア対策や ノミダニ予防をしていれば、1ヶ月は安心していられます。
予備を避難バッグに保管することにしておけば、より安心ですよね。


こうした媒介昆虫対策、実は 暑い時期だけのものではありません。
見かけなくなってから、もう1ヶ月は 追加が必要です。
涼しくなったしそろそろいいか…ではなく、これからこそが危ない時期。
真夏は、暑すぎてむしろ数が少なかったり、活動がおとなしかったりしますから、実は秋から冬にかけてが虫シーズンなんです。


当院では、やば…忘れてた…というあなたのために、検査も処方もまだまだ受け付けております。
お気軽に ご相談ください。
五日市街道も、小金井公園も、緑が豊かということは、虫のすみかも豊富ということ。
刺されて心配するよりも、刺されない対策をしましょう。
あなたのご来院、お待ちしております。