はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

マダニでうつる怖い病気。SFTSが関東上陸!

大災害になってしまいました…
熱海の土石流。
2日経った今も、雨は降り続き、首都圏の通勤にも影響が及んでいます。


こういったとき、救助や後片付けで 気をつけなければならないのが、二次災害。
新たな土石流などによる二次災害はもちろんなのですが、感染症も立派な二次災害の一つです。
山の上の方の土が下りてきているということですから、山の中に入らなければ触れることのなかったはずの病原体も 土と一緒に下りてきているということ。
具体的には、破傷風レプトスピラ、それに、マダニによってうつされる SFTS
こうした病気の病原体が 一斉に下りてきていますから、心配です。


今回の大雨とは関係ありませんが、ついに関東、千葉県内でSFTSに感染した事例が出ました。
これはどういうことかというと、千葉県内に病原体を持ったダニがいる ということ。
つまり、山へキャンプ! 湖でレジャー! といったことをする方だけでなく、普通に自然豊かなエリアでお散歩などをしているだけで 病原体を持ったダニに噛まれる可能性がある! ということなんです。
当院のあるエリアは千葉ではなく東京都下ですが、やはり23区内に比べ 自然の豊かなエリアです。
都内タワマン高層階に住み、散歩もほとんど行かない…といったライフスタイルの子に比べれば、やはりリスクは高いのですね。


致死率6-30%といわれるSFTSも、コロナと同じく 有効な治療法は見つかっていません。
「かからない」こと、つまり「予防」が最大の治療なのですね。


どうぶつ、中でも わんちゃんと暮らす方は、そうでない方に比べ、マダニに噛まれるリスクは高いんです。
マダニは草むらで生活していますが、わんちゃんがお散歩に行けば、どうしても草むらに入りますから、ダニがついてしまうリスクも高いのですね。
そして、ついてしまったダニに気づかず、おうちに帰ってしまうと、マダニが家の中に入り込みます。
致死率の高い、恐ろしい病原体を抱えたダニが家の中に…
考えただけでも恐ろしいですよね。


そんな危険なダニ。
幸いなことに、予防薬があります。
当院では、美味しいジャーキータイプと、背中につけるタイプの2種類をご用意。
フィラリアやノミもまとめて予防したい!という子は ジャーキータイプを。
ジャーキーが体質やお口に合わないという子、すでに虫がついてしまってる子は、効果の速く出る 背中につけるタイプをお勧めします。


コロナウイルスと違い、ダニは、ダニ自身も動き回ります。
ステイホームを徹底していても、ソーシャルディスタンスをとっていても、向こうからこちらへ寄ってくるんですね。
ですから、確実な予防をしましょう。
あなたのご来院、お待ちしています。