はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

お水、飲んでますかー!!膀胱炎と結石のお話

雪ー!!!!!!!!!!
「寒い」「寒すぎる」「日本オワタ\(^O^)/」など、
凍える人々をtwitterで眺めながら、
「フッ…寒い寒いといったって、所詮氷点下になるかならないかの気温ではないか…」
と 北から目線を遺憾なく発揮しています。
相変わらず某国かぶれ(本日の気温は測定値マイナス16度、風のため体感マイナス21度)が治らない 代診1号(当院twitterはこちらから)です。

最近のように、寒い日々が続きますと、
どうぶつたちは夏場に比べ のどの渇きを見過ごしがちになります。
また、水を飲むとどうしても身体が冷える→温めるために体力を使わなければならないので、
お水を飲む量が少なくなります。
その結果、毎年冬になると、
膀胱炎結石症といった おしっこにまつわるトラブルが 明らかに増えます。
当院でも、
「この子最近、やけにトイレが近いんですよね」
「ちょっとオシッコの色が赤っぽい気がするんです」
などのご相談が増えてきています。

膀胱炎や結石症で、何より怖いのが、
尿閉といって、
おしっこを出せなくなってしまう状態。
これは、特にオスのネコちゃんで多いのですが、
わんちゃんでも起こることがあります。
命に関わることもある 緊急事態です。

おしっこが完全に出なくなってしまう前に、
トイレが近くなったり、やたらおしっこに時間がかかるようになったり、血尿が出たりするコもいますが、
今まで何の症状もなかったのに ある日突然、
おしっこが全く出なくなってしまうコもいます。
オシッコが丸一日でていなければ、
今すぐ病院へ!!


膀胱炎や結石症は、
体質で どうしても繰り返してしまうコもいますし、
食べ物と関係があるので、
特定の処方食でないと 症状が出てしまうコもいます。
ですが、お水をしっかり取らせてあげることで、
症状を抑えたり、辛さを和らげてあげられます。
今までに、おしっこでトラブルになったことのないコも、
冬場は特に、お水を多めに飲んで、トラブルを未然に防ぎましょう。

具体的な方法としては、

  • 冬場だけでも、ウェットフードに切り替える。
  • ドライフードをふやかしてあげる。(※ふやかしていないときと比べて歯石がつきやすくなるので、定期的な歯のお手入れがより大事になります。)
  • (かかりつけの先生に確認して、問題ない場合のみ)ごはんにすりリンゴ、柔らかく煮た野菜やお米などをトッピングする。
  • レシピをかかりつけの先生とよく吟味した上で、手作りご飯にチャレンジしてみる。

などの方法がお勧めです。
どの方法を選ぶときでも、現在症状があったり、以前おしっこトラブルのあったコは、
必ずかかりつけの先生と事前によくご相談くださいね。


そういえば、最近やけにトイレで長居しているな…
そんな気がしたら、まずはおしっこ検査だけでも受けてみませんか。
トイレシーツや砂に吸わせていない、液体の状態でお持ちいただければ、
わんちゃんやねこちゃんがいなくても、検査だけ受けることも可能です。
おしっこ、取るぞ!と気合いを入れすぎると、敏感に気づいて嫌がるコも多いのですが、
トイレでいつものようにおしっこが出始めてから、
見えない角度からよく洗ったお肉のトレイなど、軽くて存在感のあまりないものをそっと差し出すと、
うまくおしっこを取れる方が多いようです。
取れたものはフィルムケースやよく洗って乾かしたジャムのびんなどに入れて、できるだけ早くお持ちいただけると、
より正確な結果が出ます。

あなたのご来院、お待ちしています。