はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

“暑さに慣れたころ”が一番こわい。夏バテ、始まってませんか?

もう会う方会う方、「暑いですね…」が挨拶になってきました。
梅雨がほとんどないまま明けてしまい、もうすっかり真夏です。

最初はびっくりした暑さも、「こんなもんか」と思えてきた頃かもしれません。
でも実は、この“慣れたころ”が、いちばん体調を崩しやすい時期なんですよね。

 

 どうぶつたちも「がんばって」夏を過ごしています!

わんちゃんやねこさんは、暑さに強いと思われがちですが、
実際は**体温調節がとても苦手**な生きものです。

わんちゃんは汗をかくことができませんし、
ねこさんも砂漠地域の出身とはいえ 暑いのが得意なわけではありません。
それでも毎日、暑さに順応しようと、がんばっているのです。

だからこそ、“がんばり疲れ”が出始める今の時期は 特別 注意が必要なんですね。

 

「夏バテサイン」、見落としていませんか?

- ごはんの量は変わらないけど、食べるのに時間がかかる
- なんとなく寝てばかりいる気がする
- 朝晩の動きが鈍い
- 皮膚が脂っぽくなったり、逆にカサついたりしている

こういった変化は、**じわじわと体力が落ちてきているサイン**かもしれません。

また、シニアのどうぶつたちや、持病のある子は、
「見た目は元気だけど、検査してみると数値が落ちている」なんてこともありますよ。

 

## 「バテてから」ではなく、「バテる前」にできること

夏バテのこわいところは、「気づいたときには手遅れ」になりやすいところです。

以下のような“ちょっとした見直し”が、じつはとても効果的です。

● ごはんを少し温めて、香りを立たせてみる
 → 食欲が戻ることがあります!

食感が変わっても食べてくれる子なら、すこし水を入れてチンしてあげると、かなり匂いが立つので 食べてくれる可能性アップですよ。

● 水分補給をサポートするごはん(ウェットフードやスープ)を取り入れてみる
 → 水分+栄養をまとめて補える優れものです。

ただし、爆食いするとそれはそれで太ってしまったりもしますので、気をつけてくださいね。

● お散歩の時間を思いきって早朝or夜にずらす
 → 日中の外気温は、地面に近いわんちゃんにとっては 特に過酷です。
アスファルトでヤケドするだけでなく、暑い空気に溺れる感じになってしまいますから、時間変更は死活問題と言ってもいいくらい。

人間にとっても、暑すぎない方が楽なので、ここはもう 思い切っていただけたらと思います。

 

いちど、「夏の健康チェック」をしませんか?

夏本番は、まだまだこれから。
これから迎える8月の暑さに向けて、
今のうちに一度、体調を見直しておくのがおすすめです。

 

「ちょっと気になるけど様子見しちゃってる」
そんな時こそ、病院でのチェックが役立ちます。

ご相談だけでも、ぜひお気軽にお越しくださいね。

みなさんのご来院、お待ちしています。