はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

寒い季節の病気は、早期発見が大切です

鼻の粘膜が 春を感じています。
春は少しずつ、しかし 確実に近づいていますね。
とはいえ、まだまだ冷たい風が吹く日が続きます。
この時期、わんちゃんやねこさんの体調管理には いつも以上に気をつけたいものです。

寒い季節は、わんちゃん・ねこさんがかかりやすい病気や不調がいくつかあります。
特に、「感染症」「皮膚トラブル」「関節の不調」の早期発見のヒントを お伝えしていきます。

冬に増える感染症

寒い時期は乾燥や寒さの影響で、免疫力が下がりやすく、感染症が広がりやすくなります。

なんといっても、わんちゃんに気をつけてほしいのは ケンネルコフ。
ケンネルコフは、風邪のような症状を引き起こす感染症で、ウイルスや細菌が原因です。
咳やくしゃみ、鼻水が見られ、進行すると食欲不振や倦怠感が出ることもあります。
特に、わんちゃん同士が接触する場面(ドッグランやホテルなど)で感染しやすいので、注意が必要です。

猫カゼ こと 猫ウイルス性鼻気管炎は、ねこさんに多い冬の感染症です。
くしゃみや鼻水、目やにが増えるのが特徴で、重症化すると発熱や食欲不振が見られることもあります。
特に免疫力が下がりやすいシニアや子ねこさん、猫エイズのキャリアの子は 注意が必要です。

どちらもワクチン接種が有効な予防策となります。
寒い時期だからこそ、予防接種が済んでいるかどうか、今一度確認してみましょう!

冬場に多い皮膚トラブル

寒い季節は空気が乾燥しているため、わんちゃん・ねこさんの皮膚にもトラブルが起きやすくなります。
特に気をつけてほしいのが、乾燥によるかゆみ。
寒さと暖房による乾燥で、皮膚がカサカサになり、かゆみを引き起こします。
わんちゃんが体を頻繁に掻いていたり、ねこさんが毛づくろいをしすぎている場合は、皮膚の乾燥が原因かもしれませんよ。

日頃から皮膚の状態をチェックし、乾燥が気になる時は保湿効果のあるシャンプーや保湿剤を取り入れてあげると良いでしょう。
また、こまめにブラッシングをして皮膚を清潔に保つことも効果的です。

関節の不調にも注意

冬は気温が低いため、関節の動きが硬くなり、わんちゃん・ねこさんの関節に負担がかかることがあります。
特にシニアのどうぶつたちや関節疾患を抱えている子は、
• 歩きたがらない、散歩を嫌がる
• 足を引きずるような歩き方をする
• 椅子やキャットタワーに飛び乗れなくなる
こんな症状がみられることがあるかもしれません。
関節の痛みは放置すると悪化する可能性があるため、早めのケアが大切です。
体重管理や、獣医師の指導のもとでのサプリメントの使用、適度な運動などで 関節への負担を減らすようにしましょう。

早期発見のためにできること

寒い季節、普段と違うサインがないかどうか、次のポイントを意識してみてください。
• 食欲や水分摂取量に変化はないか?
• 体重の増減がないか?
• 元気がない、寝ている時間が増えたなどの変化がないか?

わんちゃんやねこさんのちょっとした変化を見逃さないことが、早期発見につながります。
気になることがあればすぐに動物病院へご相談くださいね。

みなさんのご来院、お待ちしています。