はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

獣医師のお勧め、乗り物酔い対策3選

平昌パラリンピックが開幕しました。
さっそくメダルラッシュに沸いていますね。
パラアイスホッケーでは、悔しい結果になりました…が、レジェンド 福島選手、ただでは起きないと信じています。

さて、3月といえば 異動の時期ですね。
引っ越しのある方は、そろそろ荷造りや準備が 佳境を迎えているころかと思います。
引っ越ししない方、今回は異動のない方も、身の回りがなんとなく 慌ただしくなってきたのではないでしょうか。

引っ越しの準備で、意外に忘れがちなのが、乗り物酔い対策だそうです。
空港やサービスエリアでは、この時期、酔い止めのお薬が いつもに増してよく売れるのだとか。
引っ越しって、ギリギリまで荷造りや手続きに追われるんですよね…
それで、いざ出発してから うッ てなるという。
わかります わかります。
(T^T)

さらに忘れがちなのが、小さい家族の 乗り物酔い対策。
車酔いする子は、ほぼ間違いなく 飛行機酔いもします。
電車は 比較的大丈夫な子が多いですが、引っ越しのただならぬ気配や 慌ただしい雰囲気に飲まれ、ふだんなら平気なのに 吐いちゃうことも。
酔い止めもありますから、そういったものを使うのは そりゃいいのですが、すっかり忘れてた!今日出発なのにー!!
そんなときに、試してみてください。
わたしたち 獣医師の乗り物酔い対策はこんな感じです。
簡単なツーステップですから、ダメ元でぜひおためしを。

まず、乗り物酔いする子も、しない子も、長距離・長時間の移動は 朝ごはん抜きにします。
乗り物が車でも、飛行機でも同じです。
食べさせると、吐くリスクが跳ね上がるからです。
このようにお伝えすると、お腹が空きすぎて吐いてしまいませんか?と心配される方もいらっしゃるのですが、大丈夫。
それより、お腹がいっぱいだったり、軽く食べたあとのほうが、吐きやすいです。
なぜかというと、市販のわんちゃんやねこさんのごはんには、油が多く入っているから。
仕上げに 美味しい匂いのする油を吹きつけて作るのですから、当然ですよね。
食べさせてしまうと、この油が、移動中に緊張して動きの悪くなった胃の中に長く留まるので、吐いてしまうんです。
それに、ご飯を食べさせていなければ、仮に吐いてしまっても 出てくるものはヨダレや胃液だけ。
ケージも本人も そんなに汚れずにすみます。
でも、食べたものを 吐いてしまった場合、最悪 着いてお風呂に直行!しなくてはならないかもしれません。
疲れてもいるし、引っ越し業者さんに荷下ろしをしてもらわないとならないのに、お風呂に入れている場合ではありません。

そして、タオルをかじらない子限定・様子をときどき確認できる車移動限定ですが、ケージにタオルをかけて覆います。
外が見えると 緊張したり興奮したりで吐きやすくなるからです。
ただ、タオルをいたずらして飲みこんでしまう子や、ご家族の顔が見えないと より緊張してしまう子はこの方法はだめ。
ふだん そういったことをしなくても、移動中ヒマだと 思わぬことをする子もいますから、様子をときどき確認してくださいね。

このように、興奮・緊張を抑えてあげるのが、わんちゃんやねこさんの乗り物酔い対策の基本。
これに加えて、少し時間の猶予があれば、乗り物酔いのおくすりを手に入れておくことをおすすめします。
当院では、飼い主さまのご希望や 移動時間の長さ、乗り物酔いのひどさなどで 何種類かを使い分けています。
当院にかかったことのある方、体重が 大きく変わっていなければ、わんちゃんやねこさんのご来院なしで おくすりだけお渡しできます。
引っ越し前の忙しいときに、時間を作っていやがるわんちゃんやねこさんをケージに入れて連れてきて待合室でしばらく待って…なんて、ぜったい無理ですよね。
当院なら、比較的遅くまでやっていますので、お仕事帰りや お買い物ついでに、お立ち寄りいただけます。
電話でお申し付けいただければ、事前にご用意しておくことも可能。
数分でサクッと手に入ります。
病院の酔い止めですから、効き目はひと味違いますよ。
まずは、お気軽にご相談ください。