9月に入り、少しずつ秋の気配を感じるようになってきましたね。
いや、ほんと、
ほんとですって。
感じますよね、
ね??
真夏日はおろか、猛暑日すら続いてる 今日この頃で、今年はほんとに秋、くるのかな?と思ってしまいますが、それでも。
この時期、早くも どうぶつたちの身体には季節の変化が現れ始めています。
それが、「換毛期」です。
夏毛から冬毛へと生え変わる この時期。
皮膚や被毛のトラブルが起きやすくなる季節でもあるんです。
今回は、そんな秋の換毛期に気をつけたいこと、そして毎日のケアについて ご紹介しますよ。
換毛期(かんもうき)って何? いつ起こるの?
換毛期とは、どうぶつたちの毛が季節に応じて生え変わる期間のこと。
多くのわんちゃん・ねこさんには、春(冬毛→夏毛)と秋(夏毛→冬毛)の2回、大きな換毛があります。
9月〜11月にかけての秋は、夏毛が抜けて、ふんわりとした冬毛へ生え変わるタイミング。
特に、ダブルコートといって、長い毛と短い毛がどちらも生えるタイプの犬種(柴ちゃんやコーギーちゃんなど)や、長毛種のねこさんでは、
抜け毛の量も多く、 おうちの中に 毛がふわふわと舞う日も増えてきます。
換毛期に多いトラブル
そんな 換毛期を、ただの「抜け毛の季節」で済ませてしまうのは、ちょっと危険。
この時期には、以下のようなトラブルが起こりやすくなりますよ。
- 絡まりやもつれで、通気性が悪くなる
- 抜け毛が毛玉になり、皮膚が蒸れて皮膚炎や湿疹の原因になる
- 自分で毛を舐めすぎて、吐き戻しが増える
「なんだか最近、かゆそうにしている」
「毛づやが悪くなってきた気がする」
そんなときは、皮膚の状態を一度チェックしてみましょう。
換毛期のケアのポイント
こうしたトラブルは、毎日のケアで未然に防ぐことができますよ。
1. ブラッシングはこまめに、優しく
抜け毛を取り除くだけでなく、皮膚の通気性を保つためにも大切です。
ブラシは毛質に合ったものを選び、力を入れすぎず、やさしく撫でるように使ってください。
具体的な力加減としては、親指の上にのせたブラシを 人差し指でやさしく…羽二重餅を持つくらいのパワーでホールドします。
どうぶつがちょっと動いただけでも吹っ飛ぶくらいの力加減が 正解ですよ。
握りしめると、特に プロ用のスリッカーブラシを使っている方は、皮膚をひっかいて 無数のすり傷を作ってしまうので、
絶対に 力を入れてしっかり持ってはいけません。
「ブラッシングが苦手」という子は、1日5分ずつなど、短時間から慣らしていきましょう。
2. 皮膚チェックを習慣に
ブラッシング中に、皮膚の赤み・フケ・できものなどがないか 確認しましょう。
換毛期は皮膚がデリケートになりがちなので、トラブルが起こりやすいです。
都度、確認を続けることで、早期発見につながりますよ。
3. 食事からのサポートも
毛づやや皮膚の健康を維持するには、ごはんの質も大切。
処方食が必要な子でないなら、オメガ3脂肪酸など、皮膚・被毛に良い栄養素を含んだごはんに切り替えるのもおすすめです。
市販のフードは、こういったところにも配慮されてるものも多いですから、今のが合わないなーとか、いまいちだなという場合は、別メーカーのものを試してみるのも良いですよ。
動物病院でできること
「抜け毛の量がいつもより多い気がする」
「かゆみが長引いている」
「肌が赤くなっていて心配」
そんな時は、お気軽にご相談ください。
- 皮膚の状態チェック
- アレルギーや感染症の有無の確認
- 外用薬やサプリメントのご提案
など、必要に応じて適切なケアをご案内いたします。
秋を快適に迎えるために
秋は、どうぶつたちにとっても過ごしやすい季節。
だからこそ、夏の疲れが出ていたり、換毛による不快感があったりすると…
せっかくの心地よい季節が もったいないですよね。
秋の換毛期、ぜひ今からケアをスタートしてみてくださいね。
みなさんのご来院、お待ちしています。