はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

会いにいけるイケメン。オシャレ番長、クリオ君をご覧ください!

加計学園
認可されましたね。
来春開学ですから、2023年の春には、加計学園1期生が獣医師として社会に出てくるわけです。
折しも、島根県で死亡した野鳥から高病原性鳥インフルエンザが検出され、わたしたち獣医師の担う 社会的な役割にもまたスポットが当たる時期です。
飼い主さまのために、小さな家族たちのために、2023年の春から ともに頑張れる獣医師に羽ばたいてほしいと思います。

さて。
そんなニュースの傍ら、当院院長と1号の目を釘付けにしたニュース。
それがこちら。
http://chuplus.jp/paper/article/detail.php?comment_id=503365&comment_sub_id=0&category_id=113&from=news&category_list=113
イケメンで有名なゴリラのシャバーニ君が、東山動植物園の「東山どうぶつ総選挙」で1位になった…というものです。

実は、院長も1号も 名古屋市出身。
名古屋の小学生は、遠足で年に1度は訪れるのが この東山動植物園ですから、ここのニュースとなれば 見逃せません。
シャバーニ君は、ゴリラなのにイケメン…たしかにイケメンだけど…イケメンだけどゴリラ…
ということで、当院内でも話題になったことがあるだけに、ついつい 気にして見てしまいます。

院長「先生観た?昨日の。東山のゴリラのニュース」
1号「観ました。総選挙1位」
院長「ゴリラだけど…」
1号「イケメンだけど…」
奥さん先生「ねえねえ、二人はクリオ君見てくれた?」
院長・1号「えっ」
奥さん先生「ゴリラもいいけどクリオもね!」

というわけで、われわれが見たクリオ君…
は、みなさまに直接 ご覧いただくとして。
われらがイケメン、オシャレ番長のクリオ君コレクションを ご覧ください。

 

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サンタクリオ君 プレゼントちょうだいよー!

 

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落ち葉集めクリオ君 骨惜しみしない姿がさらにイケメン!

 

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ドラキュラクリオ君 ハロウィンも満喫しちゃいます

 

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夏男・クリオ君。レゲエ、砂浜、ビッグウェーブ

 

どうです この イケメンぶり。
シャバーニ君に勝るとも劣らぬ いい男ですよね。
当院では、ゴリライケメンの シャバーニ君には会えませんが、
ブロンズ製イケメンの クリオ君と、大竹まこと似イケメンの 当院院長がお迎えいたします。
イケメン好きのあなたも、そうでないあなたも。
あ、男性が苦手なご家族は、女性獣医師が担当しますので お申し付けくださいね。
あなたのご来院、お待ちしています。

 

しもやけかな?と、軽く考えないで!

なんだかもう完全に秋、冬の空気になってきましたね。
道行く企業戦士のみなさんも、ジャケットはもちろん、トレンチコートやダウン姿の方も多く見かけるようになってきました。
こんなふうに、気温がぐっと下がり、関東でも最低気温が10度を割るようになってくると、増えてくるのが しもやけのご相談なんです。

わんちゃん、ねこさんは、裸足で歩いています。
肉球は、わたしたちの足の裏より だいぶ硬い皮膚…ではありますが、それでもやはり 皮膚。
牛や馬のひづめのように、爪ではありませんから、しもやけになってしまうことがあるんです。
ひづめはひづめで 爪切り(専門用語で 削蹄さくてい といいます)などのケアがたいへんではあるのですが、わんちゃんやねこさんがしもやけになると 歩けなくなってしまうこともあり、とてもたいへんです。

しもやけになると、人間と同じで やはり最初はかゆみがでます。
ずーーーっと足先をなめたり かじったり、毛色の薄い子の場合、なめすぎて足先の毛色が変わってきた…なんてことも。
あれー?と思いつつも様子を見ていると、今度は、あかぎれ・ひび割れに進行してしまうことが。
肉球の皮膚は、ふつうの皮膚よりも厚くて硬いので、あかぎれやひび割れになると傷が深くて治りにくく、やっかいです。
こうなってしまうと、塗り薬だけでは治らず、抗生物質や 中には痛み止めやかゆみ止めなどを飲まないとだめな子も。

しもやけの治療には、わんちゃんやねこさんの皮膚の強さ、飲み薬・塗り薬の合う・合わない、傷口をなめるかどうかや、おさんぽのルート、おうちの床の冷たさなど、さまざまな要因が絡み合います。
一度なってしまうと、繰り返すことも多く、毎冬たいへんな思いをする子も 少なくありません。
オロナインやタイガーバームを塗って様子を見てました…という方も ときどきいらっしゃいますが、様子を見てる間に どんどんこじらしてしまうことがほとんど。
早めに動物病院を受診しましょう。

それから、見た目や初期の症状が しもやけと区別がつかない病気もあります。
これは、アレルギーの一種で、寒くなると発症してしまうもの。
これにかかってしまうと、一般的なしもやけの治療では治らず、アレルギーに対する治療も必要に。
この病気はとてもやっかいで、ふつうはしもやけで済むくらいの気温でも、凍傷を起こしてしまうことがあるんです。
凍傷で、耳の先や肉球の一部、鼻先なんかが欠けてしまう…
都内でふつうに室内飼いしていても、この病気の子は そうなってしまうことがあるんです。

しもやけかな?と軽く考えたり、様子を見たりせず、早めに動物病院にご相談ください。
特に、ダックスちゃんやラブちゃんのように、耳の先の毛が短い子や、元々アレルギー体質の子は 要注意ですよ。

あなたのご来院、お待ちしています。

 

台風のあとは…足下にご注意!こんなときには、すぐ動物病院へ

すごい台風でした。
海まで30分の 1号家。
川も近いので、聞いたことない音がスマホから何度も流れ、見れば 避難準備情報の通知だったり。
最初に鳴ったとき たまたま駅にいましたが、何十台ものスマホから 同時にあの音…
地震のころを思い出して ちょっとドキドキしました。

さて、こんなとき、「散歩から帰ったら、いつの間にか足を引きずっていて…」とか、「キャンと叫んでから足を痛がってるみたいなんです」なんて方が増えます。
台風のように、気圧が短時間で上下するときは、神経や関節に障ることも多いもの。
いつもの腰痛かな?と、様子を見てしまいがちなのですが。
実は、早く病院へ連れて行ったほうがいい場合もあるんです。

わんちゃん、ねこさんは、足のうらの肉球の間に 毛が生えています。
この毛に、とがった木の実や 割れたガラス、トゲなどが絡まってしまうことがあるんです。
台風など、強い風が吹いたあとは、特にこうしたゴミが落ちている確率が高くなり、とても危ないんですね。
毛が生えている ということは、蒸れやすいわけで、もし 刺さってキズができてしまった場合、ばい菌が入って膿んだり、治りにくくなってしまう確率が高いんです。

台風など 強い風が吹いたあとに お出かけして、気づいたら足を引きずっている。痛がっている。
そんなときは、早めに病院へ連れて行きましょう。
いつもの関節痛かな?嫌だこの子ももう年かしら、神経痛かも…
そう思って 様子を見てはいけません。
早く行けば そのぶん処置も軽く済みますし、薬も軽いものでいい場合が多いですから。
なまじ 様子を見てしまって、奥深くまで トゲやガラスが入り込んでしまうと、手術して取らないといけなくなってしまうかもしれません。
そうなれば、時間もお金もかかるうえに 長く痛い思いをさせてしまうことになります。

足のうらにトゲが見えない、キズが見当たらないからと 様子を見てしまう方もいらっしゃいますが、実はとっても見にくい角度で刺さっていたり、そもそも嫌がって見せてくれない子も。
特に、柴ちゃんなど 和犬の血が入っている子は、弱点である足のうらを触られたり 見せることすら嫌がる子も多いんです。
病院で、特殊なライトを当て、プロの看護師さんにしっかりと抱っこしてもらってはじめて見つけられるような 小さな小さなトゲやキズが、こじらせると足全体を腫れ上がらせてしまうことにつながるかもしれません。
強風のあと 足を痛がってる…
そんなときは、できるだけ早く病院へ連れて行きましょう。

あなたのご来院、お待ちしています。

 

ペットからSFTSをうつされる!?こんなときは病院へ!

ついに 出てしまいました。
マダニ感染症「犬からヒト」初確認 徳島の男性、既に回復 http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXMZO22077920Q7A011C1CR8000/

当院ブログでも、今年の8月、9月に連続して記事をアップしていた この病気。
SFTS、日本語では「重症熱性血小板減少症候群」という病気です。
今まで、どうぶつからヒトにうつった証拠はない とされてきた病気ですが、昨日10日、ついに厚生労働省が どうぶつからヒトにうつったことが確認されたと 発表しました。
この新しい、それでいて死亡率3割にもなるという報告もある おそろしい病気のことは、ニュースでも大きく取り上げられており、「体調不良のペットと濃厚な接触は避けて」「ペットが体調を崩したら、まずは動物病院へ」などと呼びかけられています。

でも。
濃厚な接触って、なに?
ペットが体調を崩したらっていうけど…どんな症状?よくわからないんですけど?
という方も 多くいらっしゃるのではないでしょうか。

SFTSの話をするうえで、濃厚な接触とは、キス・顔をうんと近づける などのこと。
どうしてそれを避けなくてはならないかというと、SFTSのウイルスは ヨダレやうんちの中にいることが多いからです。
キスするつもりはなくても、顔を近づけると ペロペロと舐められてしまったりすることがありますね。
そうすると、ウイルスの入ったヨダレが 鼻や目、唇などの粘膜について、そこからウイルスが体に入り込んでくることがあるんです。
キスすれば、口と口とがふれあうわけですから、より直接的に ウイルス入りのヨダレが粘膜についてしまう可能性が高くなります。

だいじな家族が 体調を崩したと感じると、つい心配で 顔を近づけてジッと観察してしまったりしますよね。
そういったことをすると、ウイルスが体に入り込む可能性が高くなります。
体調を崩した というのは、SFTSの場合 貧血や消化器症状が出るといわれています。
貧血は、いつもより元気がない、口の中や白目が青白い といった、分かりづらい症状のことが多いのですが、消化器症状とは、吐いたり下したりのこと。
SFTSは典型的な症状がないといわれますが、下痢は比較的多く出る症状ですから、下痢が出たときは、早めに動物病院へ。
そして、その下痢を、ついじっくり見分してしまったりすると 危険かもしれません。
サッと取って 病院へ持っていきましょう。

SFTSは、元来、マダニからうつる病気です。
つまり、マダニの対策をしっかりしていれば、あまり恐れる必要のない病気。
わたしたち人間は、やぶや草むらに入るときは長袖・長ズボン。
ペットたちには、フロントラインやネクスガードなどで対策できます。
マダニは、気温が下がってくると活動は鈍ってきますが、東京の平均気温をみると 4月上旬から11月下旬くらいまでは活動できてしまいます。
もう秋だから…と、油断して SFTSに感染しないために。
フロントラインも、ネクスガードも、さいごまできちんと使いましょう。
もうなくなりそう なあなたは、お早めに当院へ。
あなたのご来院、お待ちしています。

 

お月見団子にご用心!何か飲み込んだと思ったら、すぐに動物病院へ

一気に季節が進んでいます。
ついこないだまで、半そでで汗だくだったのに…
そんな今日は、中秋の名月
今週いっぱいは、月を見るといいとか。
毎日保育園帰りに 親子で月光浴を満喫しています。

さて、お月見といえば お団子ですよね。
伝統的には、丸めたお団子を十五夜には15個盛ってお供えし、お下がりをいただく…というのが定番ですが、一人暮らしだったり 和菓子があまり得意でなかったりすると、持て余してしまいがち。
余らせるくらいなら、スーパーの串団子でいいかな…美味しいし…なんて、ついつい手が伸びてしまったり。
でもね。
スーパーのだけでなく、串のついたお団子は とっても危険なんです。
わんちゃんが、飲み込んでしまうことがあるからです。

飲み込んでしまった串は、お腹の中で刺さります。
木や竹だから消化される…と思いきや、消化される前に刺さりますから。
そうなると、消化液が 胃や腸からお腹の中へと漏れだします。
生きたまま、自分で自分を消化してしまうわけですから、もう大変なんですね。
そうなってしまう前に吐かせなきゃ!と思うかもしれませんが、かえって逆効果。
串など、尖ったものを飲んでしまったのを吐かせると、むしろ刺さってしまうことのほうが多いんです。

そんなわけで、串を飲んでしまった!という場合、内視鏡や手術で取り出すしかありません。
飲み込んでしまってすぐなどですと、内視鏡でまず探す→取れたらそのまま取る という方法ができる場合もありますが、
お腹を痛がっているなど、すでに刺さってしまっている可能性が高い場合は、麻酔で眠らせる時間を短くするため あえていきなりお腹を開けることも。

実は、こういったことがいちばん起こりやすいのが、明日から今週末にかけて。
スーパーで串団子をゲット→月光浴しながらもぐもぐ→食べ終わった串はゴミ箱へポイ→お散歩で通りかかったらなんだかいい匂い!→くんくん、見つけた!→コラッやめなさい!→取り上げられる前に飲み込んじゃおう、ゴックン
この流れです。

いつものお散歩コース、明日からは少しだけ いつもより気をつけて歩いてください。
猫さんは あまり串を飲み込んだという話は聞きませんが、可能性はゼロではありません。
猫さんのお散歩のときも、ご用心くださいね。

それでも なにか飲み込んでしまったら…、
お早めに 当院までご相談ください。
刺さってしまう前なら、お腹を開けずに 取り出せるかもしれません。

 

かかりつけ病院の選び方

朝晩の気温が だいぶ下がってきましたね。
10月異動の方は、引っ越し準備に後片付けと、大変な日々が続いているかと思います。
そうでないみなさまも、そろそろ、夏の疲れが 出てきていませんか。
夏風邪は こじらしてしまうと長引きやすいですから、おかしいなと思ったら 早めに病院へ行きましょうね。

最近、ネットで話題の記事。
ウサギさんの飼い主さんが、セカンドオピニオンを取られたところ、病院ごとでこんなにも違うんだ、診察内容と料金とか…と驚いた経験をマンガにした という内容でした。
A院:お預かりして、飼い主さまに見えないところであれこれ検査→原因不明、検査代として5万円くらいの請求
B院:飼い主さまに問診→飲み薬で5千円くらいの請求
その後、飲み薬が効いたのか無事回復…というものです。
その記事に対し、A院ひどいという意見、B院だってたまたまじゃないのかという意見、いろんな意見を目にしました。

まず、金額についてですが、動物病院は 人間の病院と違い、健康保険がありませんので、たしかに お支払いのときに ウッ…となりがちです。
人間の病院で いちばん多いのは3割負担の方ですが、ざっくり言ってその3倍くらいになるわけですから。
ウッとなりますよね。
上の記事では、A院・B院でそれぞれどんな診察内容だったのかについても書かれていました。
検査や注射、それぞれの金額も。
その内容を動物病院で働く我々からみると、A院はうーんまあ23区内で物価高めのエリアとかならわからんでもないかな…まあ高めだけど…これくらいの設定にしてる先生はまあいるんじゃないかなあ…ウサギさんだしねえ…といった意見が多く、
B院もまあこれくらいかなあ…妥当なとこかな…激安でもないし高めともいえないかな…といったところ。

それより何より、1ページ目の2コマ目、4コマ目が引っかかる!という獣医師が とても多かったです。
それは、病院の対応。
ここには、笑顔で 原因不明!と言い放つ病院スタッフと、明らかに納得できておらず 不満顔の飼い主さま…という対比が描かれています。
これが問題なんです。

当院をはじめ、ここに引っかかった獣医師たちは、どうぶつたちの治療をすることを大切に考えています。
それは当然の大前提です。
でも、それと同じくらい、飼い主さまに納得していただくことも 大切に考えているんです。
だって、納得できないことに、何万も払いたくないのがふつうです。
だから、わたしたちは、言葉を尽くして説明します。
納得できるように、きちんと伝わるように、説明をするんです。
そうでないと、治るはずのものが 治りが遅くなったりと、いいことがありませんから。

お引っ越しをされる方で、引っ越し先に 当院の知り合いなど ご紹介できる病院がない方などから、
どうやって新しいかかりつけ先を選んだらいいでしょう…と、ご相談いただくことがあります。
そういう方に、当院がいつもお伝えしているのは、「会話のできる病院がいいですよ」ということ。
たとえ愛想はなくても、きちんと話をしてくれる病院、納得させてくれる病院ならば、対応に納得できず不満…という事態は避けられますから。

この記事で、A院の金額が高い!という意見がとても多かったのですが、実際の飼い主さまの立場になると、マンガの中の飼い主さま同様、この子のためならいくらお金がかかってもいい という気持ちになる方、とても多いです。
大学病院などにセカンドオピニオンを求めて行かれる方などは、7桁支払う覚悟で生命保険を解約して…とか、来月からパートを掛け持ちします!とおっしゃる方も。
A院どころか、ひと桁違う請求でも、それでも、連れていって良かったです!と笑顔で戻ってこられる方、たくさんいらっしゃるんです。

病院ごとで、対応が違うのは当たり前のことです。
人間の病院に行っても、スーパーやコンビニで買い物をするだけでも、違った対応があるでしょう。
だからこそ、話をして、相性をみて 選ぶことが大切なんです。
そういうふうに 病院を選ぶには、時間がかかります。
だから、引っ越しをしたら、早めの病院探しをおすすめします。

小平市小金井市に引っ越して来られた方。
ぜひ当院に お越しください。
お話して、相性が合うなと思っていただけたら、かかりつけに。
ちょっと違うかも…と思われたら、また違うところへ。
何軒か回れば 必ず相性の合うところがありますから、まずは体調を崩す前に 行ってみてください。

あなたのご来院、お待ちしています。

秋になったらなんだか痒い!?それは花粉症かも!

台風が過ぎて、すっかり秋の空気です。
暑さも湿気も少しずつ落ち着いて、だんだんと冬に近づいていきますね。
過ごしやすくなってきた今、は、ハ、ハックショーン!!!!

実は、秋こそ花粉の季節なんです。(鼻をかみながら)

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某国の秋。

1週間くらいしかない 貴重な秋です。

今年もう初雪が降りました…

 

春の花粉は、どちらかというと、スギやヒノキなど、背の高い木から降り注ぐようなものが多いんです。
風とともに、ざあっと舞い散る黄色い粉…
ああ…
想像しただけで、目がかゆい……
それにくらべ、秋の花粉は、草によるものが多いので、どうぶつたちにとっては おさんぽなどで 体についてしまいやすいんですね。

どうぶつたちの花粉症の症状は、わたしたち人間のように 目や鼻、のどといった呼吸器に出るよりも、皮膚に出るほうが多いといわれています。
特に出やすいのは、お腹や腕の内側など 皮ふの柔らかそうな部分。
それから、鼻の湿ったところと乾いたところの境目のあたり。
目頭や耳のうしろに症状の出る子もいます。
じんましん?あせも??みたいなブツブツが出る場合もあれば、とびひのような 痛痒そうな汁が出てしまうことも。
すりきずのかさぶたのようなものが あちこちできてしまう子もいます。
まさか花粉症とは思わず、すりむいたのかな?まあかさぶたができているし治っていくでしょう と放っておくうち、どんどん増えてしまった…なんてこともよくあるんです。

こうしたとき、わたしたちは、もちろん飲み薬や塗り薬を使います。
でも、同じくらい大切なのが、薬浴。
温泉療法ではなく、皮ふについている花粉を 物理的に洗い流すことで、症状を改善しようというものです。
一般的にいって人間用にふつうに売られているシャンプーは もう症状が出てしまっているどうぶつたちの皮ふには少々強すぎ。
処方されたシャンプーを、処方されたとおりの用法・用量で使うのがおすすめです。

当院では、心臓などに持病があって おうちでシャンプーできない子の薬浴を受けていただけます。
また、皮ふの症状があまりにもひどい、ダニなどにひどくやられてしまったなど、一般のサロンさんでお断りされてしまった…という方も、ご相談ください。

ときどきいただくご相談ですが、皮ふの症状があるときのトリミングはどうしたらいいの?というもの。
これは、どんなライフスタイルなのか?によって お答えが変わってきます。
週に何度もシャンプーや濡れタオルなどで拭いてやれる、という方は、短くしましょう。
サマーカットくらいでもいいです。
時期的に全身サマーカットはちょっとなあ…、と思われるようなら、せめて症状のひどいところやお腹だけでも、うんと短く。
そうすれば、洗い流したり拭いてやるのがラクになります。
手間がなくなりますから、続けやすく早く治るといういいサイクルに。
そのいっぽう、仕事や育児・介護が忙しすぎてそんなには難しい…頑張っても週1回拭いてやるのが精一杯…という方は、毛質にもよりますが 少し長さを残したほうがいいです。
毛が短いということは、そのぶん花粉が皮ふに付きやすくなりますから。
少し長さを残すことで、そのリスクを下げてあげましょう。
具体的には、8mmとか10mmくらいでしょうか。
毛質にもよりますから、トリマーさんとよくご相談ください。
ただし、毛が長いぶん、拭くのも洗うのもたいへんになります。
週1回、多少たいへんだけど頑張って拭いてやるという方はぜひこちらで。
たまに、二人の先生に真逆のことをいわれた…と、お悩みの方がいます。
短くしろといわれたり、長くしろといわれたり、どちらにしたらいいんでしょう?というお悩みです。
それはたぶん、先生たちに、どれくらいの頻度で皮ふのケアができるのか…ということがちゃんと伝わっていないんですね。
マメに洗えるか、どうか?ということを伝えていただけば、きっともう悩む必要はありませんよ。

それでもまだ…という方は、ぜひ一度ご来院ください。
あなたのための皮ふのケア、いっしょに決めていきましょう。