はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

曇りの日に

去年の西日本豪雨から早くも1年。
スッキリしない日が続いていますね。
こんな日々は、寒暖差や、室温と外気温との差などで、体調を崩しやすい日々でもあります。
そこから、転がるように体調がどんどん悪くなってゆき、夏に弱ってしまう子が多いです。


夏に悪化しやすい病気の代表格が、心臓病と呼吸器疾患。
気温が高いので、普通にしていても心臓や呼吸器に負担がかかります。
また、のどが渇くので 水分も多く取りますが、水分の取り過ぎがてきめんに堪えるのが こういった病気です。
しかも、これらの病気は、お互いに連動していることがとても多いんですね。
心臓病から呼吸器疾患、呼吸器疾患から心臓病、どちらも とても多く起きる病気の流れです。


こういった病気の進行を少しでも食い止めるのに有効なのが、エアコン。
とにかく、室温を低く維持することが肝心です。
お散歩の欠かせない子は、夜明け前や 夜遅くなど、涼しくなってから お散歩へでかけましょう。
あまりにも日中が暑く、路面のほてりがひどい場合は、思い切って お散歩はお休みにするか、アスファルトの上は避けて 公園などの土のあるところへ行くのも方法です。
アスファルトは、熱くなりやすく、冷めにくい素材。
夏場、わたしたちよりも アスファルトに近いところに 顔や心臓のあるどうぶつたち、しかも 病気の子たちには、大げさなほどに 気を使ってあげてください。


元気なわたしたちでも、サウナへ入ると、その湿度や室温に一瞬うッ、となること ありますよね。
その、うッ、が 命取りになるのが、こういった病気の子たちなんです。
安心して夏を過ごさせてあげるために、お散歩は 涼しくなってから。
そして、家の中のエアコンは 点けっぱなしにしておきましょうね。

 


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実は、こういった 日常生活での気をつけていただきたいこと、いわゆる 啓蒙の記事よりも、病気の話を くわしく記事にすると、てきめんに 読んでいただける数が増えていきます。
やっぱり、病気の話を 知りたい方が多いのですね。


1号、バズとかはあまり 気にしないスタンスで記事を書いています。
春には狂犬病ワクチンの話をしたいし、
梅雨になれば皮膚病が気になります。
夏になれば暑さに気をつけていただきたいし、
秋には虫が、冬には関節が心配です。
生活していくうえで、しゃべらない家族との橋渡し役として、みなさんに知っておいていただきたいことや、気に留めていただきたいこと。
そういったことへの、リマインダー的記事を書いているつもりなんです。
でも、ふと アクセス分析を見て、みなさんが読みたい記事、知りたいことを書く ということも大事だなと感じました。


これから、もう少し 特定の病気の話をすることが増えるかもしれません。
来院されたときに、ぜひ 感想をお聞かせください。


あなたのご来院、お待ちしています。