はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

こんなに大変!?輸出・輸入

まだ だったそうですね。
梅雨入り宣言。
つい 10日前の記事で 参考にしたサイトは、どこだったのやら…
まさに、フェイク・ニュース!(喪黒服造のテンションで)


そんな今日このごろ。
考えることは、すっかり現実逃避。
あー今年の夏休み、犬を連れて海外旅行ができたらなー…
長く海外旅行がしたいけど、ホテルに預けると元気がなくなっちゃうし高いし、猫も連れて行こうかな…
そんな方も いらっしゃるかもしれませんね。


でも、どうぶつを連れての海外旅行って、本当に大変なんです。
それは、わたしたち 人間とは違い、どうぶつたちは 日本から出国するにも、入国するにも 健康面での条件があるから。


この 健康面の条件、日本やアメリカなどのように インターネットで 公開している国もあれば、詳しくはお問い合わせを としか書いていない国、そもそも 公式サイトなのかもよくわからないものしかないような国もあって さまざまです。
でも、とりあえず連れていって、条件に合わないのでお引き取りください と言われても、困ってしまいますね。
なので、実際に連れていくまえの、下調べがとても重要になってきます。


やはり、現代で頼りになるのは インターネット。
とはいえ、情報の質は玉石混交です。
最近、当院でも 海外赴任にペットを帯同したいという飼い主様がおられ、かなり調べましたが、もう本当に ウェブサイトごとに書いてある情報が違って 途方に暮れました。
結局、飼い主様ご自身で 現地の当局へ問い合わせをしていただき、なんとか正しい情報を集めることができたものの、いやもうなんというか…
よくよく読めば、同じことを、別な角度から書いてあるだけ だったりはするのですが、いやこれふつうに間違いじゃ?とか、あれ?さっきのとぜんぜん違う?え?あれ??とかいうのがたくさんあり、調べれば調べるほどわからなくなり…
頭の中に、フェイク・ニュース!と 喪黒服造が現れるたび、頭を抱えるしかない夜を過ごしたのでした。


本の窓口、動物検疫所へ問い合わせてみると、やはり 行き先の条件は行き先の国の当局に直接聞くのがいちばん まちがいがないのだそう。
他の人はどうしているんでしょう?一般的にはどんな条件なんですかね?と 食い下がってみましたが、同じ行き先の国でも呈示される条件が違うこともありますので…とのことで、詳しくは教えてもらえず。
やはり、行き先の国に聞くしかないのですね。


検疫所の方によると、出国するには 日本の検疫所での検査を受け、証明書をもらう という手続き自体は、どこへ行くにも同じ。
その、証明書に書く内容や、証明書の体裁が、行き先の国の条件によって変わるのだそうです。
よくあるのは、予防接種の種類や、打つ日程に決まりがあるとか、証明書に英語と 行き先の国の公用語を併記するとか、虫除け、病院での治療歴などだそう。
他にも、行く先の国で あらかじめ許可書を取らないとならなかったり、証明書に 大使館でまた別なスタンプを取る必要のある国もあったりと、ほんとうにさまざまなのだそうです。
不安だからとにかく全部やっておいて、全部の証明書を用意する!というわけには いかないんですね。


実際、1号が犬を連れて行った 某国の受け入れ条件と、今回 調べた国の条件は、まったく違いました。

 


日本を出るだけでも こんなに大変で、今度は日本へ戻ってくるとなると、また大変。
マイクロチップを入れ、予防接種を何度も打ち、血液検査をし、と、やることがたくさんです。
それと同時進行で、書類を揃え、日本の動物検疫所へも連絡をし、日本へ戻ってくるための証明書を用意し…
そう。
この、証明書の準備をするのが とにかく大変なんです。
1号も 連れて帰ってくるときに、現地で大変な思いをしました。
個人的には、この 証明書を現地で取る というのがいちばん大変な作業だった印象があります。


たった一日の滞在でも、パスポートは必ず必要なように、行きにも帰りにも 証明書が必要。
そのために、貴重な 旅先での滞在時間を費やすより、ペットホテルに預けたほうが、どうぶつも人間も お互いに幸せかもしれません。


でも、ペットホテルに預けようにも、体調が…と、ご心配の方。
当院では、心臓の悪い子など、持病があって一般のペットホテルを利用できない患者様で、当院でワクチンを打っていただいている子に限り、入院を兼ねて お預かりを行っています。
入院を兼ねて といっても、体調を大きく崩してしまわない限り、勝手に治療して高額請求 なんてことはしませんので、ご安心を。
ただし、入院室をご利用いただきますので、一般のペットホテルにくらべると 狭かったりオモチャがなかったり、夜中はモニターだけになってしまったり。
そして、入院生活に近いため、長くお散歩へ連れていったり たくさん遊んだりといったこともできないので、一般のペットホテルに頼めない子の 最後の砦 とお考えくださいね。


夏休み、ご予約がかなり 入ってきています。
当院でのペットホテルをお考えの方は、お早めに ご連絡ください。
あなたのご来院、お待ちしています。