はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

梅雨は真菌の季節だから

続々と梅雨入りしています。
関東は、平均より1日早く、7日に梅雨入り宣言が。
いやーなジメジメや、不安定な空模様が続いていますよね。


そんな梅雨は、やはり カビの活動が活発になります。
おうちでよく見かける 赤カビや黒カビばかりではありません。
皮膚の上にいる カンジダや、白癬菌(水虫)、肺に入り込むととてもやっかいな アスペルギルス。
たくさんの種類がありますが、湿度が高く 温度は高すぎない梅雨の季節は どの種類も最高に活溌になりやすいんです。


犬や猫で問題になるのは、白癬菌よりも何よりも やっぱり マラセチア というカビ。
このカビ、顕微鏡で見ると ひょうたんの形をしているので、わたしたち獣医師は ひょうたんや 崎●軒のシウマイのたれ入れなど、くびれのある丸っこいものを見ると 反射的に連想してしまって…
というくらい、この時期から盛夏の一歩手前くらいまで よく見かけるのが マラセチア性皮膚炎なんです。


これは、痒みもあるのですが、独特な臭いがするのが困りもの。
うちの子、梅雨入りしたくらいからやたらと臭くて、洗っても洗ってもベタつくし…
なんて子は、ほぼ マラセチア性皮膚炎といってもいいくらいです。


そんな マラセチアですが、実は 常在菌 の一種でもあります。
皮膚の上に居ても そんなに悪さをしない場合もあるのですが、ふとしたきっかけで暴れだし、爆発的に増えると たいへんなことになってしまうのですね。


そして、マラセチアには、今の時期だけできる 予防方法があります。
それは、サマーカットと 薬浴シャンプーをしておくこと。
人間の水虫でも、蒸れにくい5本指靴下を薦められたり、足の洗い方を指導されたりするといいますね。
それと同じ感覚です。
今のうちに毛のカット、皮膚のシャンプーをすることで、蒸れを防ぎ、菌の数を減らすことができるのです。


こんなに いいことづくめのトリミングですが、獣医師のいない 一般のサロンさんでは、断られてしまう子も 多々います。
・お年や腰痛、関節痛などで、長いこと立っていられない。
・心臓や気道が弱っていて、負担をかけると ゼイゼイしてしまう。
てんかんなどの発作持ちで、突然倒れることがある。
・皮膚病で ふつうのシャンプーは使えず、薬浴する必要がある。
こんな子たちは、たいていのサロンさんでは お断りされてしまいます。


そこで、当院でのトリミングは、基本的に 一般のサロンさんで受けられない 病気のある子をお受けしています。
マラセチアなどの皮膚病の子、心臓などの悪い子、てんかんなどの発作持ちの子で、当院にて ワクチンを受けておられる子が対象です。


そういったトリミングですので、キレイに見た目を美しくする、というより、最低限の負担で おうちで過ごしやすいスタイルにするのが 当院でのトリミング。
ショークリップや フルコートのスタイルは 基本的にお受けしておりません。


夏が近づくと、やはり トリミングのご予約は どんどん埋まってきます。
混みあう前に、早めにご予約 お願いしますね。
ご予約は、診察のついででも お電話でも可能です。
9時から18時ならば 当院の至宝、トリミングチームと すぐにお話していただけますよ。
042-323-4567
お電話、お待ちしています。