はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

新しい暮らし、新しいかかりつけ

雨の朝が続きます。


春の引っ越しラッシュ、今年は ゴールデンウィークも かなりなものなのだそうですね。
10連休を利用して一気に!という気持ち、よくわかります。
1号もこの春、同じ市内ですが 引っ越しをしていて、荷物の多さとごみの多さに うんざりしたり、蓄積した汚れの落ちなさに 愕然としたり、
それにしても、子どもの服のサイズアウトは早いものだ…と 現実逃避したりしながら 手を動かしています。


さて。
引っ越しといえば、新しいかかりつけ探しですよね。
特に、春の引っ越しの場合、もともと通っていた病院で 狂犬病予防注射を打ってから行く手もありますが、新住所の変更手続きがなー…となりがち。
引っ越し先では、集合注射の会場もよくわからないし、そもそも犬の住所変更はどこでやればいいの?保健所?市役所?それともセンターみたいなものがあるの?あー早めにかかりつけを見つけなきゃ…


そんなとき。
実は、病院選びのポイントがあります。


病院選びで重要なのは、先生との相性。
どうぶつと、ではありません。
主に連れて通う方と 先生との相性が大切なんです。


わたしたちは、毎日たくさんの飼い主様とお会いしますから、ある程度は飼い主様に合わせることができます。
じっくりお話を聞き、時間をかけてお話をしたほうが安心できる飼い主様なのか。
忙しい中、ようやく捻出した時間で来院するので、説明は必要最低限でいいからやるべきことをできるだけ早く終わらせてほしい飼い主様なのか。
どちらの要素も持っている飼い主様がほとんどですが、その中でもバランスというか、お伝えすることと省くことを見極めるのは、実は 獣医師の腕の見せどころ。
診療の大事な技術の一つです。
また、若くても大学病院などで研修を積んできた先生のほうがいいのか、そうは言っても長年の経験を重視してそこそこ落ち着いた先生のほうがいいのか。
男性がいいのか、女性がいいのか、こうしましょう!とお話をしたほうが届くのか、それとも、こうしませんか?とご提案したほうが響くのか。
ある程度の威厳があったほうがいいのか、フランクにお伝えするほうがいいのか、わたしたちは飼い主様のお話だけでなく、全体的な様子やしぐさなど、どうぶつたちを診察するときと同じようによく観察して判断し、ペースやテンポ、お話の仕方や接し方をできる限り合わせます。
でも、お互いに他人なわけですから。
合わせきれない部分や、気づかないこともありますね。


だから、そういった部分が合う、つまり 相性のいい先生がおすすめなんです。


病院を探す となったとき、つい、最新の設備や 学会発表・ファーストオーサーの論文数など 学術的な業績、年間の手術件数などで見てしまったり。
建物の新しさや 受付の人のキレイさ、ホームページに掲載された 院長やスタッフの写真に惹かれたりもしてしまいがちです。


でもね。
実際に通う上で、最新の設備や 学会発表したり、論文になったりするような 最新の治療法のお世話になる機会が 何回あるか?
手術といってもさまざまで、腸閉塞や複雑骨折のように 何時間もかかるような 難しい手術から、猫さんの去勢のように ごく短時間で済むものもありますが、そんな手術を受けることが 一生で何度あるか?
それに、写真を見てから 実際に行ってみて、「思ってたのと違う…」となることは よくあることです。
通販でお洋服を買う方は ほぼ100%経験したことがあると思いますが、写真はプロが撮れば 相当よく魅せることが可能なのですよね。


先生との相性は、通うたび、かかるたびに きっと実感するもの。
合わない先生では、通っていても ずっとモヤモヤしますから。
病院選びで 迷った時は、ぜひ 相性 を気にしてみてくださいね。


あなたのご来院、お待ちしています。