はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

下痢が止まらない…そんなとき、どうしたら?

1月の 3歳児のインフルエンザに続き、今度は 大人が腹痛。
1歳児も鼻水を垂らしながら 家じゅうを高速ではいはいしていて、あちこちに鼻水の跡が…
これが通常運転。
安定の 1号家です。

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鳥のウンチは あれが正常なんですよ。


そろそろ飛び始めた 花粉症の話もしたいのですが、まずはタイトルどおり。
下痢のお話です。


下痢は、いろんな原因で起こります。
食べものや病気はもちろん、精神的な原因でも。
人間と同じなんですね。
それに、一言で 病気といっても、とても幅が広いんです。
フードが古くなっていたとか 知らない間に菌が増えてしまったというような、いわゆる食中毒のようなもの。
お腹の虫、つまり 寄生虫や、パルボウイルスなどのような ウイルスによる 伝染病。
リンパ腫や 肝腫瘍など、いわゆる がんや、腎不全など 内臓の病気。
ほんとうにさまざまな原因で 下痢は起こります。


でも、こんなふうに 原因がわかるものは少ないんです。
それは、多少の下痢なら、あること をすれば治ってしまうことの方が多いから。


その あることとは?
絶食 です。


吐いてしまうときは、基本は絶飲絶食。
飲みものも食べものも 一切口に入れず、胃などの消化器を休ませましょう というのが基本です。
いっぽう、吐き気がなく 下痢だけの場合は、飲み物はOK。
ただし、重湯のような流動食を含め 食べものは一旦お休みします。


下痢が起きると、基本的に 腸の動きは速く、激しくなります。
腸には とても大きな負担がかかるんですね。
それを防ぐには、腸の中にものを入れないこと。
言い換えれば 絶食 ということになります。
流動食ならいいんじゃないの?と 思われるかもしれませんが、流動食でも 口に入れれば 消化が始まります。
すると、腸には 負担がかかってしまうのです。


絶食して、一旦 お腹を空っぽにして休ませ、徐々にふつうの食生活に戻していく。
獣医療で対処しなくてはならない 下痢でなければ、これで回復することがほとんどです。
下痢をしているときは、まず 絶食。
まる1日食べものを摂らず、その後 流動食から徐々に固形物へ。
3日くらいかけて 慣らしてゆきます。
それでも治らなかったり、途中で悪化したりするようなら、早めに 動物病院へ連れて行きましょう。
みるみる弱っていく場合も 急いで連れて行ってくださいね。


下痢があまりにもひどい とか、子犬ちゃん 子猫ちゃんや 出かける猫さんでワクチンを打っていない子の場合、パルボの可能性があります。
これは、とてもうつりやすいだけでなく、強いウイルス。
体の外でも 長く生きられてしまうため、特殊な方法で消毒するなど、診察の準備に時間がかかります。
もし、症状やふだんの生活パターン的に もしかしたらパルボじゃないか…と思われたら、来院前にご連絡をお願いいたします。
パルボだからと診察をお断りすることはありませんが、他の子にうつしてしまわないよう、診察室を特殊な仕様にする必要があるんです。
来院されてからですと、準備のあいだお待たせしてしまいます。
パルボは 時間との戦いでもありますから、ぜひ おうちを出る前にご連絡ください。


あなたのご来院、お待ちしております。