はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

かかりつけ病院の選び方

朝晩の気温が だいぶ下がってきましたね。
10月異動の方は、引っ越し準備に後片付けと、大変な日々が続いているかと思います。
そうでないみなさまも、そろそろ、夏の疲れが 出てきていませんか。
夏風邪は こじらしてしまうと長引きやすいですから、おかしいなと思ったら 早めに病院へ行きましょうね。

最近、ネットで話題の記事。
ウサギさんの飼い主さんが、セカンドオピニオンを取られたところ、病院ごとでこんなにも違うんだ、診察内容と料金とか…と驚いた経験をマンガにした という内容でした。
A院:お預かりして、飼い主さまに見えないところであれこれ検査→原因不明、検査代として5万円くらいの請求
B院:飼い主さまに問診→飲み薬で5千円くらいの請求
その後、飲み薬が効いたのか無事回復…というものです。
その記事に対し、A院ひどいという意見、B院だってたまたまじゃないのかという意見、いろんな意見を目にしました。

まず、金額についてですが、動物病院は 人間の病院と違い、健康保険がありませんので、たしかに お支払いのときに ウッ…となりがちです。
人間の病院で いちばん多いのは3割負担の方ですが、ざっくり言ってその3倍くらいになるわけですから。
ウッとなりますよね。
上の記事では、A院・B院でそれぞれどんな診察内容だったのかについても書かれていました。
検査や注射、それぞれの金額も。
その内容を動物病院で働く我々からみると、A院はうーんまあ23区内で物価高めのエリアとかならわからんでもないかな…まあ高めだけど…これくらいの設定にしてる先生はまあいるんじゃないかなあ…ウサギさんだしねえ…といった意見が多く、
B院もまあこれくらいかなあ…妥当なとこかな…激安でもないし高めともいえないかな…といったところ。

それより何より、1ページ目の2コマ目、4コマ目が引っかかる!という獣医師が とても多かったです。
それは、病院の対応。
ここには、笑顔で 原因不明!と言い放つ病院スタッフと、明らかに納得できておらず 不満顔の飼い主さま…という対比が描かれています。
これが問題なんです。

当院をはじめ、ここに引っかかった獣医師たちは、どうぶつたちの治療をすることを大切に考えています。
それは当然の大前提です。
でも、それと同じくらい、飼い主さまに納得していただくことも 大切に考えているんです。
だって、納得できないことに、何万も払いたくないのがふつうです。
だから、わたしたちは、言葉を尽くして説明します。
納得できるように、きちんと伝わるように、説明をするんです。
そうでないと、治るはずのものが 治りが遅くなったりと、いいことがありませんから。

お引っ越しをされる方で、引っ越し先に 当院の知り合いなど ご紹介できる病院がない方などから、
どうやって新しいかかりつけ先を選んだらいいでしょう…と、ご相談いただくことがあります。
そういう方に、当院がいつもお伝えしているのは、「会話のできる病院がいいですよ」ということ。
たとえ愛想はなくても、きちんと話をしてくれる病院、納得させてくれる病院ならば、対応に納得できず不満…という事態は避けられますから。

この記事で、A院の金額が高い!という意見がとても多かったのですが、実際の飼い主さまの立場になると、マンガの中の飼い主さま同様、この子のためならいくらお金がかかってもいい という気持ちになる方、とても多いです。
大学病院などにセカンドオピニオンを求めて行かれる方などは、7桁支払う覚悟で生命保険を解約して…とか、来月からパートを掛け持ちします!とおっしゃる方も。
A院どころか、ひと桁違う請求でも、それでも、連れていって良かったです!と笑顔で戻ってこられる方、たくさんいらっしゃるんです。

病院ごとで、対応が違うのは当たり前のことです。
人間の病院に行っても、スーパーやコンビニで買い物をするだけでも、違った対応があるでしょう。
だからこそ、話をして、相性をみて 選ぶことが大切なんです。
そういうふうに 病院を選ぶには、時間がかかります。
だから、引っ越しをしたら、早めの病院探しをおすすめします。

小平市小金井市に引っ越して来られた方。
ぜひ当院に お越しください。
お話して、相性が合うなと思っていただけたら、かかりつけに。
ちょっと違うかも…と思われたら、また違うところへ。
何軒か回れば 必ず相性の合うところがありますから、まずは体調を崩す前に 行ってみてください。

あなたのご来院、お待ちしています。