はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

秋になったらなんだか痒い!?それは花粉症かも!

台風が過ぎて、すっかり秋の空気です。
暑さも湿気も少しずつ落ち着いて、だんだんと冬に近づいていきますね。
過ごしやすくなってきた今、は、ハ、ハックショーン!!!!

実は、秋こそ花粉の季節なんです。(鼻をかみながら)

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某国の秋。

1週間くらいしかない 貴重な秋です。

今年もう初雪が降りました…

 

春の花粉は、どちらかというと、スギやヒノキなど、背の高い木から降り注ぐようなものが多いんです。
風とともに、ざあっと舞い散る黄色い粉…
ああ…
想像しただけで、目がかゆい……
それにくらべ、秋の花粉は、草によるものが多いので、どうぶつたちにとっては おさんぽなどで 体についてしまいやすいんですね。

どうぶつたちの花粉症の症状は、わたしたち人間のように 目や鼻、のどといった呼吸器に出るよりも、皮膚に出るほうが多いといわれています。
特に出やすいのは、お腹や腕の内側など 皮ふの柔らかそうな部分。
それから、鼻の湿ったところと乾いたところの境目のあたり。
目頭や耳のうしろに症状の出る子もいます。
じんましん?あせも??みたいなブツブツが出る場合もあれば、とびひのような 痛痒そうな汁が出てしまうことも。
すりきずのかさぶたのようなものが あちこちできてしまう子もいます。
まさか花粉症とは思わず、すりむいたのかな?まあかさぶたができているし治っていくでしょう と放っておくうち、どんどん増えてしまった…なんてこともよくあるんです。

こうしたとき、わたしたちは、もちろん飲み薬や塗り薬を使います。
でも、同じくらい大切なのが、薬浴。
温泉療法ではなく、皮ふについている花粉を 物理的に洗い流すことで、症状を改善しようというものです。
一般的にいって人間用にふつうに売られているシャンプーは もう症状が出てしまっているどうぶつたちの皮ふには少々強すぎ。
処方されたシャンプーを、処方されたとおりの用法・用量で使うのがおすすめです。

当院では、心臓などに持病があって おうちでシャンプーできない子の薬浴を受けていただけます。
また、皮ふの症状があまりにもひどい、ダニなどにひどくやられてしまったなど、一般のサロンさんでお断りされてしまった…という方も、ご相談ください。

ときどきいただくご相談ですが、皮ふの症状があるときのトリミングはどうしたらいいの?というもの。
これは、どんなライフスタイルなのか?によって お答えが変わってきます。
週に何度もシャンプーや濡れタオルなどで拭いてやれる、という方は、短くしましょう。
サマーカットくらいでもいいです。
時期的に全身サマーカットはちょっとなあ…、と思われるようなら、せめて症状のひどいところやお腹だけでも、うんと短く。
そうすれば、洗い流したり拭いてやるのがラクになります。
手間がなくなりますから、続けやすく早く治るといういいサイクルに。
そのいっぽう、仕事や育児・介護が忙しすぎてそんなには難しい…頑張っても週1回拭いてやるのが精一杯…という方は、毛質にもよりますが 少し長さを残したほうがいいです。
毛が短いということは、そのぶん花粉が皮ふに付きやすくなりますから。
少し長さを残すことで、そのリスクを下げてあげましょう。
具体的には、8mmとか10mmくらいでしょうか。
毛質にもよりますから、トリマーさんとよくご相談ください。
ただし、毛が長いぶん、拭くのも洗うのもたいへんになります。
週1回、多少たいへんだけど頑張って拭いてやるという方はぜひこちらで。
たまに、二人の先生に真逆のことをいわれた…と、お悩みの方がいます。
短くしろといわれたり、長くしろといわれたり、どちらにしたらいいんでしょう?というお悩みです。
それはたぶん、先生たちに、どれくらいの頻度で皮ふのケアができるのか…ということがちゃんと伝わっていないんですね。
マメに洗えるか、どうか?ということを伝えていただけば、きっともう悩む必要はありませんよ。

それでもまだ…という方は、ぜひ一度ご来院ください。
あなたのための皮ふのケア、いっしょに決めていきましょう。