はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

どうぶつにも花粉症があるんです。効くのはこれ!

花粉が舞っています。
1号を目指して、舞い踊っています。
週末、5パック買ったティッシュ、いつ使い切ってしまうか心配な、代診1号。
平常運転の体調不良でお送りいたします。

さて、花粉といえば 花粉症。
去年の秋にも、秋花粉のお話をしましたが、今こそ本番の花粉の季節。
わんちゃんやねこちゃんは、秋花粉同様、春の花粉症も症状が皮膚に出ることが多いので、この時期は皮膚病の子、たくさん診察に来ています。

当院の治療原則は、まずは薬浴。
薬浴 といっても、プロのトリマーによる 治療目的での薬浴ですから、ただ濡らしてなんとなくこすってザッと洗い流してハイおしまい…というような、簡単なものではないんです。

症状のひどさにもよりますが、花粉が原因と思われる皮膚病の場合、痒みのもとでもある花粉を まずは洗い流します。
このとき、熱いお湯は論外ですが、あまりにぬるすぎても わんちゃんたちの皮膚からでる皮脂ではじかれてしまって 汚れが落ちないので、お湯の温度が大切です。
そして、お湯でしっかりと流したら、次はシャンプー。
このとき、人間用はもちろん、わんちゃん用のシャンプーも、本当は使わないほうがいいんです。
使うべきは 薬浴シャンプー。
洗い流しながらも、塗り薬を使うような効果が期待できるシャンプーを使って、決してゴシゴシこすったりせず、やさしく洗うことが重要です。
爪はもちろん、指先すら使わず、敏感になっている肌をやさしく洗い上げたら、少しおいてすすぎです。
すすぎも、洗いの行程と同様 とにかくやさしく。
勢いよくシャワーを浴びせると、嫌がる子が多いので、あくまでそっと。
水が全然濁らなくなるまで、丁寧にすすぎます。
ここで すすぎ残しがあると、毛も乾かないし 肌にも悪いので、とにかくしっかりとすすぐのが大切です。
そして次が、最後の難関、乾かしです。
人間でも、お風呂上がりにちゃんと髪の毛を乾かせている人は少ないのだそうですが、わんちゃんはなおさらです。
半乾きや生乾きはまだいい方で、嫌がるからと洗いっぱなしで、雫が垂れるくらいビショビショのまま放置してしまう方もたくさんいますが、これは肌には最悪なんですね。
毛が絡まり合うので、ムレるし、汚れやすく取れにくくなるし…、
100%乾かせる自信がないのなら、本当は洗っちゃダメ!!なくらいなんです。
当院トリマーさんたちは、ドライヤーとブラシを併用して、地肌に風を当てていきます。同時にタオルを使うこともあるし、ドライヤーを2台併用することも。
千手観音のように手が動いて、どんどん乾かしていきますよ。

治療目的であれば、週に一度くらい この薬浴を受けていただくのがいいんです。
長引く皮膚病で 飲み薬が長年手放せなかったという子でも、お薬を止められた!という子がたくさんいます。
週に一度の薬浴が難しくても、治療の最初に薬浴をすることで、お薬の効き目を発揮しやすくしてあげれば、お薬だけで抑えようとするより 使用量は少なくて済みます。

季節の変わり目の皮膚病が 長引いたり、繰り返したりしていませんか。
一度、当院の薬浴治療を受けてみてください。
痒みのない世界が 待っているかもしれませんよ。

あなたのご来院、お待ちしています。