はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

メラノーマ(悪性黒色腫)のおはなし

先日、某サービスエリアで お土産を大量購入して持ち歩いていたところ、どうやら爆買いの人と思われたようで、
餃子の屋台から「チャオズー、チャオズー!」と 声をかけられました。
とっさに 「天さん…ゴメン!」と 返せなかったことが、今でも心残りです。

さて。
先日、クライオサージェリー(冷凍手術)のおはなしをしたときに、「できない場合もある」とお伝えしましたね。
今日のテーマは、その「できない場合」の一つ。
病名を メラノーマ(悪性黒色腫・あくせいこくしょくしゅ)といい、悪性がんのひとつです。

メラノーマは、わんちゃん、中でも大型の子の口の中にできることが多いといわれていますが、皮膚にもできます。
「最近、ホクロができて、大きくなってきてる気がします」という子が来たら 要注意。
当院では、そんなとき、まずは ノギスというものさしの一種で大きさを正確に測ります。
合わせて写真も撮って 記録に残します。
それから、いつごろホクロに気づいたか?いつごろから大きくなり始めたか?など、くわしい経過を聞いて、次にいつ サイズをチェックしたらいいか 獣医師が判断します。
悪性のものではなさそうだ と判断がつく場合には、麻酔なしのクライオサージェリーができますが、
悪性の可能性がある場合には、全身麻酔で取ったうえで 病理組織検査:びょうりそしきけんさ という、くわしい検査に出し、悪性かどうかや どんなタイプのホクロなのか というのを見極めます。
場合によっては、わたしたち代診獣医師や院長だけでなく、長年親しくしていただいている大学病院腫瘍科の先生にも 意見を聞いて 診断をします。

もしも 悪性と診断を受けた場合には、他にも後から後からホクロができてくる場合がありますので、定期検診に来院していただくようにしています。
そうでなくても、一度でもそういうものができた場合には、そういうお年頃なんだ…と思って、半年に一度くらいは 病院に寄っていっていただくと安心です。

気になるホクロ ありませんか?
小さいうちなら 簡単に取れますよ。
一度 見せに来てください。

あなたのご来院、お待ちしています。