はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

腰や関節、痛めていませんか?冬こそ体重コントロールのチャンス!

本格的に寒くなってきましたね。
今年は人間もニットのセーターやカーディガンが人気だそうですが、
お散歩中や来院されるわんちゃんのお洋服でも、オーダーメイドのお名前入りやぴったりサイズのセーターを着ている子をよく見かけます。
中には、飼い主さんとペアルックの子や、家族みんなで色ちがいのボーダーを着ているおうちもあったりして、目を楽しませていただいています。

さて、こう気温が低い日が続くと、てきめんに増えてくるご相談が、「なんだか歩き方がおかしいんです…」といった内容のもの。
腰が痛くて背中を丸めて歩いている子や、膝を痛めて足が着きづらくなっている子、
足の付け根の股関節という部分を痛めて足を引きずって歩いている子など、さまざまいます。

こういった、「命には関わらない、でも、放っておくと辛そう」な状態というのは、とてもやっかいです。
というのは、手術をすればいい!という単純なことでは終わらない場合がとても多いから。
人間なら、リハビリを頑張ってまた歩けるようになりましょう!と言ってあげられても、どうぶつたちはそういうわけにはいきません。
どれだけ名医にお金を積んだって、リハビリなしでは元どおりになれない。
でも、言葉が通じないから、とても大変なのです。

そういう背景があるので、
ちょっとでもよくなるかもしれないからとどんどん手術を勧める先生もいれば、
当院のようにめったなことではメスを入れない、手術は本当に最終手段としている病院もあります。
当院では、手術の成功率だけでなく、その子にとっての手術自体の負担度合いや、手術後の生活のこと、リハビリのことを考え、慎重に判断したうえで、治療法をご提案します。
そのとき、あわせてセカンドオピニオンをご提案することもあります。
ドクターショッピングはお勧めしませんが、その子の状態を見たうえでいろんな先生の意見を聞いたほうが、
飼い主さまの気持ちも固まりやすいと思うからです。

また、痛み止めのお薬はとんぷくだけにして、ふだんはサプリにしませんか?とご提案することもあります。
こういった、内臓や腫瘍が原因でない痛みは、症状が出やすいタイミングがある程度読めますし、サプリメントがよく効く子も多いです。
ものによっては、飼い主さまの飲んでいるサプリを使える場合もあり、しょっちゅう通院しなくてもいい場合もあります。
とはいえ、人間用サプリがどんな子でも大丈夫とはいえません。
わんちゃんの種類、持っている病気、体重など、いろんな条件によって、大丈夫かどうかが変わるからです。
飲ませてみようかな?と思うサプリがあったら、ボトルと説明書を持ってかかりつけの先生にご相談くださいね。

でも、費用面でもお気持ちの面でも負担の大きな手術やサプリを含む服薬治療法に比べ、
誰にでも負担なく簡単にできることがあります。
それが、ダイエットなのです。

体重が軽ければ支える足腰にかかる負担は、単純に減ります。
負担が減れば、痛みをはじめとした症状が減りますね。
また、体が軽くて動きやすく、痛みが減ったので、太っていたときより運動量が増え、結果筋肉が増えます。
すると、今まで関節だけでどうにかしていた負担が、筋肉でもカバーできるようになりますから、さらに楽になり、症状はさらに軽くなります。

いいことづくめのダイエットですが、さらにうれしいことに、冬は夏よりも体重コントロールがしやすいです。
というのは、冬は寒さに耐えて体温を上げるために、消費カロリーが増えるから。
さらに、暑すぎて出歩くだけで病気になりかねない夏とは違って、出歩けない時間帯もないですし、気温の低い外に出るだけでカロリーを消費できます。
夏よりも冬のほうが、楽に体重を減らせるのですね。

痛みが出てしまうとかわいそうですから、症状が出てしまう前から体重コントロールをするのが理想です。
でも、年齢とともに出てきてしまったり、古傷が痛むようになってきたら、
ぜひ体重コントロールをやってみてください。
少しやせたら、症状が軽くなっていると思いますよ。

それでもだめなときは、いつでも当院にご相談ください。
セカンドオピニオンも、大歓迎です。
あなたのご来院、お待ちしています。