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はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

シニア猫ちゃんに多い病気(1)甲状腺機能亢進症 編

7月になってしまいましたね。
2012年が半分以上過ぎたことに、驚きを隠せない1号です。
わんちゃんを飼っていらっしゃる方は、そろそろ本格的な暑さ対策を御検討くださいね。


そろそろ真面目な記事を・・・という、
各方面からの、声にならないプレッシャーを感じるようになってきた、今日この頃。
シニア猫ちゃんに多い、
甲状腺機能亢進症 という病気についてお届けいたします。

甲状腺機能亢進症(こうじょうせん・きのう・こうしんしょう)をざっくり表すと、

        甲状腺が暴走
           ↓
      甲状腺ホルモンが大量放出
           ↓
代謝・体温・血圧・心拍数・消化器機能などが乱れる



という図式になります。
放置していると、心臓・腎臓などの内臓に負担がかかり、
亡くなってしまうこともある怖い病気です。

甲状腺は、気管の左右にひとつずつあり、
だいたい猫ちゃんが撫でるとゴロゴロいうあたりか、
やや下のほうに位置しています。
皮膚の上から触っても、ふつうはわからない器官です。

甲状腺が暴走する原因はいろいろあり、
歌手・絢香さんが休業の原因として挙げたことで有名になった、
バセドウ(氏)病なども、そのひとつですが、
猫ちゃんの場合、
甲状腺の過形成・肥大(かけいせい・ひだい:甲状腺を構成する細胞が増えたり、大きくなること)
甲状腺腫(甲状腺の細胞が腫瘍化して起こる、良性の腫瘍)
甲状腺癌(腫)(こうじょうせんがん:甲状腺の細胞が腫瘍化して起こる、悪性の腫瘍)
が主な原因です。
甲状腺は左右に二つあり、
ひとつだけが病気に侵されることが多いですが、
まれに両方とも侵されることもあります。
過形成や腫瘍が起こる原因には諸説ありますが、
一般に、8歳を過ぎた猫ちゃんでは、気にしたほうが良い病気のひとつです。

【症状】
症状としては、
●痩せてきた
●食欲があまりない
★高齢なのに、活発で食欲が旺盛
●大声でよく鳴く
●毛が抜ける
★水をたくさん飲み、おしっこをたくさん出す
・下痢・嘔吐
●元気があまりない
など、「歳のせいかしら」で片づけられがちな症状(●をつけたもの)しか表れないことがほとんどで、
場合によっては、「うちの子まだまだ若くて健康だわ!」と
勘違いしがちな症状(★をつけたもの)しか表れないこともあります。
中には、びっくりするほど痩せているのに、
「ごはんをよく食べるし、お水もたくさん飲むし、鳴き声もすごく力強いの。まだまだ元気です!」
と仰る方もいるほどです。

【検査】
ちょっと心配かも・・・と思われたら、
まずは、血液検査を受けることをお勧めします。
甲状腺のホルモン検査は、当院を含め検査会社に出す病院がほとんどですので、
数日後に結果をお知らせする形になります。
(かかりつけの先生に、直接お問い合わせいただいたほうが確実です。)
一般的な、いわゆる健康診断・スクリーニング検査には、
甲状腺ホルモン検査は含まれていない病院が(当院を含め)多いと思いますので、
先生に気になる症状をお話しいただくか、
直接、甲状腺ホルモンの検査をしてほしい」とお申し出いただくとスムーズです。
ついでに、腎臓や肝臓などの検査もしてもらえば、
さらに安心ですね。
※ふつうは、ホルモン検査のついでに他の検査もできるくらい、血が採れますが、
猫ちゃんがあまりに暴れてしまったり、やせ細っていてごく少量しか採血できなかった場合は、
優先順位に応じて検査の項目数が変わる場合もあります。
詳しくは、検査をしてもらう先生と直接ご相談ください。
また、貧血の数値など、後からのお申し出では、検査できない項目もありますし、
検査をする項目数によって、採血する量が変わりますので、
実際に採血をする前に、検査項目を先生とよく御相談いただくことをお勧めします。

【治療】
甲状腺機能亢進症がある、ということが確定したら、治療に進みます。
原因や、猫ちゃんの状態によっては、
手術で悪いほうの甲状腺を取ったりすることもありますが、
当院ではほとんどの飼い主様が、飲み薬や食餌療法での治療を選ばれます。
以前までは、飲み薬の治療しかなかったのですが、
最近、ヒルズさんというメーカーから、
y/dという処方食が出ました。
これは、甲状腺ホルモンを作るもとになる、
ヨウ素という栄養素を制限した、特別な処方食です。
猫ちゃんは、飲み薬を嫌がる子が多いため、
甲状腺機能亢進症である」と診断ができても、
お薬が飲めないので、結局治療を諦めるしかない・・・ということがありましたが、
処方食での治療ができるようになったので、
治療を諦めなくてもよくなりました。
(処方食での治療ができない子もいますので、まずはかかりつけの先生にご相談くださいね。)



シニア猫ちゃんを飼っていらっしゃる、皆さん。

http://www.youtube.com/watch?v=3Ylo1h1LAWA&feature=youtu.be:MOVIE

こんな鳴き方に、心当たりはありませんか?
一点を見つめ、吠えるような大声で鳴いていませんか?
ご飯をたくさん食べるのに、身にならず痩せていってはいませんか?
そういえば、最近異様に元気な気がしませんか?
お水を飲む量が、若いころに比べて極端に増えてはいませんか?

ひとつでも、思い当たることがあったら、
早目にかかりつけの先生にご相談ください。
もっと、長生きさせてあげられるかもしれませんよ。


皆様のクチコミ、お待ちしております。

Amazonの商品券、当たります。

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励ましをありがとうございます。

久しぶりに真面目な記事を書きました。
長く、読みにくくなってしまって、スミマセン。

8歳を超えた猫ちゃんは、
気になる症状が何もなくても、
半年〜1年に一度は、健康診断を受けたほうが良いですよ。
そして、本格的なシニア期に突入する前に、
病院との相性を見ておくことをお勧めします。
体調を崩してから、病院探しをするよりも、
元気なうちから通っていただくほうが、
病院側も「ふだんの様子」がある程度わかりますので。

ご来院をお待ちしております。

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