はい、栗本動物病院です。

東京都小平市の栗本動物病院です。ときどき更新しています。

不要不急の受診とは

いよいよ ゴールデンウィークが始まりました。
例年とはかなり様子が違いますね。
去年のゴールデンウィークは、お御代替わりが大きなニュースでした。
あの時からはちょっと想像が出来なかったなあ・・・と、おもわず遠い目になってしまいます。


そんな今日この頃。
自粛、自粛と言いますが、一体何を自粛したらいいの?と、などと 考えてしまうこともあるのではないでしょうか。
先日、猫さんの爪切りをしてもらいたいけれど、不要不急でしょうか・・・?という ご相談を受けました。
よくお話を伺うと、この春引っ越しをされたばかり。
バタバタして、爪を切ってもらうのを忘れて 引っ越しをしてしまったのだそう。
甲状腺機能亢進症の持病があるけれど、引っ越し前にたくさんお薬を出してもらったので、とりあえず爪切りだけを、とのご希望でした。
生えグセがあって、爪が結構巻いてしまうとおっしゃっていたので、一度見てみましょうと連れてきていただくと、時すでに遅く、爪が肉球に刺さってしまっており・・・
伸びた爪を切って、抗生物質のお薬を飲ませていただくことになりました。


この方だけではありません。
他にも、これは早く診ていただいた方がいいでしょうか?という ご相談をいただくことが増えてきました。
元々、このような症状があって気になっているけど、受診は必要でしょうか?というご相談は よくありましたが、
コロナによる自粛が始まって以降は「必要・不要」の他に「不急」という新しい区分ができたなと感じます。


当院は、飼い主さまが必要とお感じであれば、基本的に受診が必要と考えています。
小児科などでも、よく言われることのようですが、その子にもっとも詳しい方、つまり 飼い主さまの感覚というのは、思った以上に正しいことが多いのです。
あれ、なにかおかしい?
この子の様子、いつもと違う?
病院へ連れて行ったほうがいいのかな?
そんな違和感、感覚があれば、ぜひ ためらわずに受診をしてください。
緊急事態宣言が出て以来、基本的に閉院、予約の患者さんが来られるときだけ診療をするという動物病院も増えてきました。
そんな中でも、当院を始め、普段どおりの診療体制にしている病院もあります。
それは、不要不急?と 迷う時間をなくしたいからなんですね。


飼い主様自身が 今はいいかな・・・、と思われる場合は、延期も選択肢のうちです。
でも、爪切りやフィラリア予防、定期通院、海外に行く予定のある子のワクチン接種など、時期を逃すと大変なことになってしまうものもあります。
特に、海外へ行く予定のある子は、行き先によっては 半年以上前から検査や注射などの 準備をしてからでないと行けない国もありますが、かかりつけの動物病院が理解してくれない・・・と 困っている方もおられるようです。


それに、緊急事態宣言中でも、病気は待ってはくれません。
皮膚病など、この先 夏に向けてどんどん増えてくる病気もあります。
こう行った病気は、症状が出始めの早いうちに手を打つか、時間が経ってから手を打つかで、その後がかなり左右されますから、
あれっ?と思ったら、できるだけ早く 動物病院を受診していただきたいのです。


当院は、動物病院として、やるべきこと、できることを 今までどおり淡々と続けていきます。
心配なことがあれば、いつでも ご相談くださいね。
あなたのご来院、お待ちしております。

気分転換の重要性

緊急事態宣言により、#stayhome がますます重要になっている 今日このごろ。
#stayhome してますか。
テレワークにstayhomeで、すっかり自粛疲れのあなたも、休めず通勤を続けているあなたも。
お疲れ様です。
ともに 頑張っていきましょう。


さて、そんな毎日。
本当に1歩も家から出ないというのが 理想なのでしょうが、実際無理!という方も多いと思います。
ロックダウン下の外国でも、ジョギングなどの運動は禁止されていないこともあり、
ロックダウンされていない日本でも 気分転換を兼ねて 三密を避けるよう気をつけつつ 外へ出るという人も 多いのではないでしょうか。
この気分転換があると無いとで、生活の質(QOL)は全く変わってくるのですよね。


実は、犬たち、猫たちにも 同じことが言えるのです。


多くの犬たちは、家の中で暮らしています。
家の中でフリーの子もいれば、サークルの中の子もいると思います。
でも、家から一歩も出さないと、犬は退屈します。
犬は新しい匂い、嗅いだことのないものを求めるのですね。
ですから、定期的に そういったものに触れる機会を設けましょう。
つまり、散歩に連れ出すことが大切です。


いっぽう、猫たちは、散歩に連れ出す必要はありません。
でも、ふだんと違う高さを とても好みますので、散歩に連れ出すかわりに キャットタワーで自由に遊ばせてあげましょう。
おもちゃや爪とぎも悪くはないのですが、猫さんの気分転換という点では キャットタワーに勝るものはありません。
タワーは、固定が甘く 不安定なままですと、猫さん本人はもとより、家具や床、家族にダメージがいく可能性もあります。
使うときには、必ず しっかりと固定されていることを 確認してくださいね。


コロナによる自粛と、それに伴う生活スタイルの変化は、このように わたしたち人間だけでなく、犬や猫にも 大きな影響を及ぼしています。
とはいえ、この時期 散歩に出るのであれば、フィラリア予防のお薬は欠かせません。
当院では、毎年しっかりと最後まで 当院の処方したお薬を飲んでいる子は、血液検査は 2年に一度でOKとお伝えしています。
今年、検査不要の年に当たっている子は、お電話で事前にご連絡いただければ、院内での待ち時間が最小限となるよう お薬をご用意して お待ちしておりますよ。


あなたのご来院、お待ちしています。


 

時短診療にしています

ついに今日。

緊急事態宣言が出る見込みです。

 

当院では、飼い主様、スタッフの健康のため、診療時間を短縮します。

最終の受付は17時半、診療は18時で終わりです。

つまり、毎日が今までの木曜・祝日と同じ診療時間ということです。

時短診療にご理解、ご協力をいただき、ありがとうございます。

 

当院では、窓や扉を開ける、エアコンの送風機能や扇風機、空気清浄機などを活用し換気を心がける、洗浄・消毒を徹底するといった方法で、

コロナウイルスの防護、感染防止を徹底して診療をしていますが、

発熱・咳・嗅覚や味覚障害などの症状のある飼い主様は、受診を見合わせてください。

 

国の緊急事態宣言に先立ち、「医療的緊急事態宣言」を出した東京都医師会。

話題となった、会長のFacebook投稿を引用します。

『新型コロナウィルス感染症に、もしも今この瞬間から、東京で誰一人も新しく感染しなかったら、2週間後には、ほとんど新しい患者さんは増えなくなり、その2週間後には、ほとんどの患者さんが治っていて、その2週間後には、街にウィルスを持った患者さんがいなくなります。』

 だから今から6週間、皆さんが誰からもうつされないように頑張れば、東京は大きく変わります。

東京都医師会長 尾崎治夫先生のFacebookより引用

ともに頑張りましょう!

あなたのご来院、お待ちしています。

 

 

緊急事態宣言が出たら、動物病院はどうなるのか

志村けんさん…
東村山も近い当院。
地元のスターというほど近くはありませんが、それでもなんとなく身近に感じていました。
お笑いをしているときと、三味線を弾いているときとのギャップが本当に素敵でしたよね。
いま、話題になっている キリン/氷結のCM。
お酒の飲めない1号ですが、再放送が実現した暁には。
追悼の思いを込めて、1本は購入しようと思っています。
頑張って作っていただいたのに、美味しく飲めないのが 申し訳ないのですがね。


そんな今日この頃。
緊急事態宣言が出る、とか、いやまだ、慎重に判断する、といった さまざまな話があります。
緊急事態宣言となったら、動物病院はどうなるのでしょうか。


1号の友人たちに聞いてみた限りでは、国によって、地域によっても違うようですが、海外では、ロックダウンにまで至ったエリアでは、受診自体ができないようです。
つまり、動物病院へ行くために家を出ることができなかったり、
動物病院へ行こうと外を歩いたり、車で移動をしていると、警察などに止められ、
動物病院へ行くと言うと、基本的に家へ返されてしまうようです。
異物を飲み込んだとか、怪我をして血が止まらないといった 緊急事態の場合、
人間でいう、救急車を呼ぶレベルでないと、受診ができないという国も多いようでした。


ロックダウンにまでは至らない国や地域でも、診察は予約制に切り替わっているところも多いよう。
他にも、日本でいう 獣医師会のような組織の仕切りで、輪番制といって 人間の夜間救急のように、診察日を持ち回りにしていることもあるようです。
つまり、月曜日はA動物病院、火曜日はBアニマルクリニック、水曜日はアニマルホスピタルC…といった具合。
そして、診察日でない日は、病院自体を閉めてしまう。
ふだん以上に、診察をしているかどうか?の確認が 重要になってきますね。


こういった事態が予想されるからか、
当院にも、ちょっと早いけどいつものお薬や いつもの処方食を取りに行きたいといったお問い合わせ 増えてまいりました。


お薬や 処方食の種類によっては、当院の在庫自体も それほど多くはない場合もあります。
多めに欲しいという方、早めに手に入れておきたいという方は、まずはご相談くださいね。


診察室の中は、どうしても 距離が近くなりがち。
しかも、ドアを閉めれば、いわゆる 三密 にもなりやすい状況です。
窓を開けたり、ドアをすべて閉め切らないよう 気をつけてはいますが…
怖がりで、逃げてしまう可能性のある子の診察のときなどには、やっぱり 閉め切るしかない状況もあります。

そう考えれば、家にいるよりは リスクは高い状況ですよね。


動物の受診も、人間と同様 権利だと信じています。
飼い主になるからには、動物が医療を必要とするとき、受診をさせる義務があるとも。
ですから、すべての受診を 不要不急というつもりはありません。
でも、定期通院していただいてお出ししている いつもの薬や処方食などは、
診察なしで 処方できる場合もあります。
もちろん、当院で定期的に診させていただいている子に限りますし、病状などにより 個別に獣医師が判断させていただいた上でのことですが。
また、送料着払いになってしまいますが、ご自宅に 直接お送りできることも。
まずは ご相談ください。


今日にでも、緊急事態宣言について 動きがあるかも?と 予想されていますね。
1号は、勝手に 休校のときのように、金曜に宣言→週末に準備→週の初めから動く というふうにするのかな?と予想していたので、ちょっと意外でした。
今週は、1号家もそうですが、入園式や入学式を控えている方も多いでしょうから。
早めに方針が決まると良いですね。


あなたのご来院、お待ちしています。
 

狂犬病ワクチン、個室で受けられます

EUに続き、ついにアメリカも…
渡航制限、イベントの自粛が止まりません。
1号の住む市でも、複数の感染者が確認された…と、市の方が会見をしていました。
その会見以降、市内のお店では、店員もお客さんも ほぼ全員がマスク姿に。
電車の中、ショッピングモールの中、いろんなところで 疑心暗鬼の 嫌な空気が漂っていますね。


そんな日々ですが、近づいてきたのが 狂犬病ワクチンのシーズンです。
公園などでの 集合注射は、犬を連れた方がたくさん集まるし ちょっとリスクが高い気も…

そうお感じの方に 朗報です。
当院では、診察室という 個室内で、スタッフも最低限の人数で 狂犬病ワクチンが受けられます。


狂犬病ワクチンは、犬を飼う方の義務。
税金を払うとか、子どもに教育を受けさせるといったことと同等に、飼い犬にワクチンを受けさせる必要があります。


狂犬病は日本で出ていないのだし、打つ必要はあるのかな?と考えている方。
CoVID-19を見てください。
どんどん広がっていっていますよね。
狂犬病はくしゃみや咳でうつる病気とは違う…と思っていたいのは よくわかりますが、世界では毎年 5万人以上が亡くなる病気。
これだけ感染が広がっている CoVID-19で亡くなった方が 1万3千人と考えると、くしゃみや咳でうつらないのだから、大丈夫!とはいえないことがわかります。
それに、CoVID-19と違い、狂犬病はすべての哺乳類に感染することが確認されています。
しかも、感染し発症したら、死亡率は100%。
いっぽうのCoVID-19の死亡率は、高いと言われているイタリアですら 10%に満たず、狂犬病の1割以下なのですね。


CoVID-19と同じく、狂犬病も、海外で感染したヒトが日本へ持ち込み、国内で発症、蔓延する可能性が高い病気です。
実際、輸入症例 といって、海外で狂犬病にかかった動物に噛まれるなどし 感染したヒトが、日本で発症して そのまま亡くなる…という事例は、既に何度も出ています。
犬や猫、馬のような動物は 動物検疫が、
パンダやクマ、モルモットなどには 哺乳類の届出制度がありますが、人間にはありません。
そして、狂犬病は、最大で半年間ともいわれる 長い長い潜伏期間があるのです。
潜伏期間には、症状がありませんから、なんの問題もなくふつうに生活ができます。
つまり、海外出張や海外旅行も 潜伏期間ならば なんの問題もなくできてしまうんです。


そう。
「発症したら」致死率100%、ということは、発症させなければ 死ぬことはありません。
長い潜伏期間のあいだに、発症させないようにする方法があります。
それが、「暴露後免疫」といって、噛まれた後に 何度も大量にワクチンを打つ という方法です。
でもね。
この方法は、ものすごくお金がかかります。


具体的に比べてみましょう。
当院で、毎年春に受けられる 狂犬病ワクチン。
これは、小平市に準じ、3200円で受けていただけます。
接種は年に1回。
いっぽう、暴露後免疫。
これは、病院にもよりますが、1回15000円とか、2万円とか。
これを毎日のように通って、5回とか、10回とか打つわけです。
つまり、合計10万超えが当たり前。
1回3000円のワクチンならば、33回は打ててしまいます。
高い!…といっても、ケチって発症したら 100%死んでしまうわけですから、必死に打ちますよね。


費用対効果の面からも、そして リスクの面からも。
打たずに終わるわけにはいかないのが 狂犬病ワクチンです。
でも、人が集まるところはな…
身内に病気の人が…お年寄りが…

東京都小平市では、新型コロナ対策のため、集合注射は延期になってるし…
そんなあなたのための、当院での予防接種です。


ご希望の方は、順番が来るまで 車などでお待ちいただくこともできますよ。
近くなったら スタッフがお声がけに参ります。
お気軽に お申し付けください。


あなたのご来院、お待ちしています。
 

犬のワクチンでは、新型肺炎は予防できません

先週のこと。
切羽詰まった声で、お電話をくださったかたがいました。
「先生のところでは、混合ワクチンは打てますか」
「打てますよ」
「初診でも?」
「打てます」
「犬じゃないんですが」
「猫用のもありますよ」
「いえ、犬じゃないけど、犬用のワクチンを打ってほしいんです」
「…?フェレットちゃんですか?」
「違います。私に、犬用のワクチンを打ってほしいんです」
「ええ!?私、って、人間?ですよね?」
「そうです。私、持病があるので、コロナウイルスにかかったら重症化すると思うんです。でも、事情があって仕事はぜったいに休めないし、マスクももう残り少なくて。犬用のワクチンにコロナが入ってるってインターネットで見たので、いま打ってもらえる病院を探しているんです」
「いや、犬用のワクチンをヒトには打てませんよ」
「どうしてですかッ!」


嘘だろう、と思いますか?
嘘ではないんです。
これは1号が実際にいただいたお問い合わせでしたが、1号がお話した方の他にも、似たようなご連絡を受けたという人はいろんな動物病院にいるようです。
女性、男性、老いも若きもさまざまな年代の人が、全国各地に相談をしているようですよ。


まず、いちばん重要な結論から。
犬用の混合ワクチンでは、新型肺炎、つまり 2019nCoV感染症は防げません。
また、動物病院でも、人間の病院でも、ヒトにイヌ用のワクチンを打つことはできません。


防げない理由。


それは、犬用の混合ワクチンが効くコロナウイルスと、2019nCoVが違う種類のウイルス だから。


コロナウイルスは、お伝えしてきたように、さまざまな動物にさまざまな病気を引き起こすウイルス です。
鶏、豚、ネコ。
人間でも、いわゆる季節性の風邪の原因が、コロナウイルスであることが多い ということ、この新型肺炎騒ぎが起きてからは特によく知られるようになりましたよね。


こんなふうに、いろんな種類のある コロナウイルスですから、ワクチンもそれぞれに必要なんです。
犬用の混合ワクチンに入っているコロナウイルスワクチンは、犬のコロナ予防にしか使えないワクチン。
これで、nCoVは防げないのです。


それに、犬用のワクチンは、イヌに最も効果が出るように作られています。
ヒトなど、イヌ以外の動物に使った場合、効果が出ないどころか、却って良くない副作用が出ることもあるんですね。


そもそも、nCoVによる症状は、ほとんどの人にとっては 単なる風邪。
中でも、だるさが強く出るようだ、という分析もあるようです。
もともと何か病気がある方、身体の弱っておられた方や、風邪を引いても休めず(休まず)に頑張り続けた方が 重症化しやすいとはいえ、パニックを起こすほどのことではないんですね。


クルーズ船に乗っておられ、亡くなった方。
国内で感染され、亡くなった方。
武漢で、患者さんのために戦い抜かれた方。
そういった方々の訃報のたび、こうした 科学的に考えておかしな方法、意味のない対策がもてはやされます。
曰く、乾布摩擦や冷水浴がいい。
→だめとは言いませんが、すぐに効果が出るとは思えず、症状がある場合はおそらく逆効果です。
漢方が効く。
→効くとされているものは、本来、体質改善を目的とするもののようですので、症状が出てから飲んでも自分の免疫力で回復するほうが早い。
マスクで予防できる。
→ウイルス 粒子のほうがマスクより小さいので、あまり意味はありません。


犬用ワクチンで予防できる、という珍説も同じこと。
意味はありませんし、そもそも打てません。
それよりも、その電話をしている間に手洗いをし、アルコール消毒をするほうがずっと理にかなっており、確実な予防につながります。


こういうときだから、だからこそ、落ち着いて科学的な考え方、ものの見方をしていきたいですね。
科学的な治療を ご希望のあなたのご来院、お待ちしています。
 

新型肺炎、絶対にやってはいけないこと

寒くなりました。
北海道で19年ぶりマイナス35度、という報道もありましたね。


マイナス35度といえば、外でちょっと深く呼吸するだけでむせるくらいの温度。
気道を通っても、空気が十分あたたまるまえに、気管支や肺にたどり着いてしまうからでしょうか。
呼吸で身体が芯から冷えますから、出来るだけ息をひそめるように、浅く呼吸を繰り返していた記憶があります。
そんな夜、散歩に連れ出した犬たちの鼻の頭は、呼気が凍ったり溶けたりを繰り返し、雪明かりにキラキラと反射して…
いや、寒いですね。
綺麗は綺麗ですけど、でも、とにかく寒いですね。

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そんな寒い中、新型肺炎がどんどんと広まっていきます。
たくさんの方が亡くなったり、入院したり、クルーズ船から下りられなくなったり。
船に閉じ込めておくのはかわいそうだから、とりあえず船から下ろしてあげて、全員病院で隔離を、という論調もありますが、それならば船の中にいた方が快適なはず。
船ではお金を払えばお酒やタバコも手に入るようですが、病院の、しかも感染症病棟であればまず無理ですし。
お風呂や他の人との交流が自由に出来ないのも、船と病院は同じです。
それに、病気でない人を、健康保険を使って入院させ、病院の施設を使わせるわけにはいきません。
妊娠が病気ではないから健康保険が使えない、臨月だから、いつ生まれてもおかしくないからってすぐに入院はできないのと同じです。
病院は、ホテルではありませんから、隔離をするためだけに利用することはできません。
終わりが見えないのが辛いですが、難しいところですね。


さて、これほど恐ろしい コロナウイルス
治療方法が気になるという方も、多いのではないでしょうか。


人間の場合、解熱剤を使って 体力を温存しつつ、点滴で体力を維持して、患者本人の免疫力、回復力での回復を促す治療がメイン。
これに、必要であれば 人工呼吸器を使って呼吸を助けたり、透析をして 腎臓の負担を減らしたりといった さまざまな治療を、個別に組み合わせて行います。
これらは、いわゆる 対症療法 といって、根本的な治療ではなく、ひとつひとつの症状を和らげていくような治療方法。
ウイルス自体を叩くことのできる武器、つまり ウイルスに効く薬がないので、このような治療方法を取ることになります。


この コロナウイルス
以前、お伝えしたように、犬や猫にも うつらない、とはいえません。


もし、うつってしまった場合。
犬や猫と、わたしたち人間との、決定的な治療方法の違いがあります。


それは、解熱剤を使わない、ということ。


特に、猫さんには、絶対に使ってはいけません。
肝臓の構造がわたしたち人間とは全く違うので、猫さんは解熱剤を分解し、身体の外へ出すことができません。
解熱剤は、猫さんにとっては毒なんですね。
使うと死んでしまいます。


今回のこの流行では、コロナウイルスで苦しむ患者さんを何とか救おうと、エボラウイルス に効くといわれている薬や インフルエンザの薬を使ってみたり。
検査が受けられず、いま苦しんでいる症状が コロナウイルスによるものなのかどうか わからない人たちも、何かしたいと、ツボを押したり、部屋の温度を上下させてみたり、お茶を飲んだりと、ありとあらゆる方法が試されているようです。


これからどうなっていくのか…
先のことは わかりませんが、常に大切なのは 科学的な知識に基づく行動を取る ということ。
闇雲にマスクを買い占めたり、おかしな差別をしたりする行動は、科学的とはいえませんよね。
やるべきことは、まず手洗い。
そして、咳やクシャミなど 症状のある人は、周りに広めないために マスクの着用です。


そろそろ、花粉のシーズンです。
当院スタッフにも、花粉症で苦しんでいる人がおり、花粉から身を守る目的、万一感染していた場合に 飼い主さまにうつしてしまわない目的で、マスクを着用して 診察を行う場合があります。
ご理解、ご協力を お願いいたします。


あなたの来院、お待ちしています。